馆阅读LOG・十角馆篇

March 06, 2025 / 古川政良 / 31阅读 / 0评论 / 分类: 馆阅读LOG

所有翻译和解说和吐槽和碎碎念均来自@古川政良

主要是在看岛江

会有很多泄底

翻译原则是尽量按原文文本翻,是什么就是什么,有中文表达起来相对比较别扭的地方我会讲明是怎么回事。


差出人の住所はなかった。封筒の裏には、「中村青司」という名前だけが記されている。

「中村青司」

声に出して呟いてみた。知らない名だ。──ああいや、どこかで聞いたことがあるようにも思うが。

身を起こし、布団の上で胡座あぐらをかきながら文面のほうに目を戻す。こちらもワープロが使われている。紙はB5判の上質紙である。

寄件人的地址没有写。信封背面只写着“中村青司”这个名字。

“中村青司。”

他轻声念了一遍。这是个陌生的名字。——啊不,似乎在哪里听过。

他坐起身来,在被子上面盘腿坐下,目光重新回到信的内容上。这封信也是用文字处理机打印的,纸张是B5尺寸的优质纸。

从这个意义上来说青司竟是全系列出现的第一个真名(?)


あれはもう、一年以上も前になる。昨年の一月の出来事だった。

そのころ江南が所属していたK**大学の推理小説研究会で、新年会が催された。

中村千織はこの研究会の後輩で、彼よりも一級下だから、当时まだ一回生だったことになる。

江南は現在三回生、来月から四回生に上がるが、会のほうは去年の春にやめてしまっていた。

那已经是超过一年前的事了。事情发生在去年一月。

当时,江南就读的K某大学推理小说研究会举办了一场新年会。中村千织是研究会里的后辈,比他低一级,所以当时还只是大一新生。

江南现在是大三学生,下个月就要升入大四,但他在去年春天就已经退出了研究会。

回过头来一想,哥们你都要大四了你居然还没有就职相关的动作!!

当然也不排除那个时候已经决定好去读研了……

唉真是清澈的大学生


(中村青司……ああ)

記憶の糸がほぐれはじめたのだ。

力いよく立ち上がった。壁ぎわにいくぶん傾かしいで立つスチールラックに向かい、そこから何冊かのファイルを引っ張り出す。中身は、趣味で続けている新聞のスクラップである。

(あれは確か、去年の九月頃……)

しばらくごそごそと調べるうちに、その記事は見つかった。

(中村青司……啊。)

记忆的线团逐渐解开。

江南猛地站起,走向略微倾斜地靠在墙边的钢架,从中抽出几本文件夹。里面是他出于兴趣持续收集的报纸剪报。

(应该是去年九月前后的事……)

翻找了一阵之后,江南找到了那篇报道。

小南这个时候还有剪报的习惯,后面都不知道有没有了,可能精神状态不允许(……)


中村紅次郎は別府の鉄輪に住んでいるのだという。地元の高校で教鞭を執っており、今は春休みだからたいてい家にいるはずだともいう。

別府は以前、江南の実家があった街だった。あそこなら土地鑑もあるな、と考えるや、持ち前の好奇心がむくむくと首をもたげてきた。そして──。

とりあえず連絡を取ってみてから、などとは思いもつかず、彼はさっそく紅次郎の家を訪ねてみようと決めたのだった。

中村红次郎住在别府的铁轮,据说在当地的高中任教,现在正值春假,他应该大多时候都在家。

别府是江南曾经的老家,他对那里还算熟悉。想到这里,江南内心的好奇心便蠢蠢欲动。于是——

完全没有考虑过先联系一下,江南立刻决定了,直接去拜访红次郎的家。

清澈男大!!完全没想到先打个电话直接一拍脑门就去了!!

感觉早年的小南同学还是有一些热血和莽莽的个性在身上

不过想了想暗黑馆小南同学也是一个人一拍脑门开车就去了,江山易改本性难移……


终于来到我CP命运的相会

「島(しま)田(だ)、お客さんだよ」

手前の六畳間の、庭に面した縁側に籐(とう)製(せい)の揺り椅子があり、そこに紅次郎の云った「友人」が坐(すわ)っていた。

「K**大の、推理小説のクラブの江南君。こっちは私の友人で、島しま田だ潔きよし」

「推理小説?」

と声を上げて、島田は勢いよく立ち上がった。ところが、そのはずみで大きく揺れた椅子の脚に自分の足をぶつけてしまい、低く呻いてまた椅子に落ちた。

痩せて背の高い、やたらと細長い男である。江南はとっさにカマキリを連想した。

「あのう、研究会のほうは去年、退会したんですが」

「だ、そうだ」

「ふうん」

島田は痛そうに足をさすりながら、

「で、その君が何だって紅(こう)さんのところへ」

「これだよ」

と紅次郎が云って、江南が持ってきた手紙を島田に渡した。その差出人の名を見るなり、島田は足をさすっていた手をぴたと止め、江南の顔を見やった。

「読んでもいいですか」

「どうぞ」

“岛田,来客人了哦。”

前面的六叠房间里,面向庭院的走廊上放着一张藤制摇椅,红次郎提到的“朋友”正坐在那里。

“这位是K某大推理小说社团的江南君。这位是我的朋友,岛田洁。”

“推理小说?”

岛田大声说道,猛地站了起来。然而,由于动作太猛,摇椅的脚撞上了他的脚,他低声呻吟着又跌坐回椅子上。

他是个瘦高个儿,身材异常细长。江南立刻联想到了螳螂。

“那个……他去年就已经从研究会退出了。”

“是、是的。”

“喔……”

岛田一边揉着疼痛的脚,一边问道:

“那么,你来找阿红有什么事?”

“是这个。”

红次郎说着,将江南带来的信递给了岛田。看到寄信人的名字,岛田立刻停下了揉脚的动作,看向江南。

“我可以看吗?”

“您请。”

第一次见面鹿谷老师就给自己一记痛击!!撞脚又吃痛地坐回去未免有点又惨又有点好笑……

看出来鹿谷老师没人聊推理寂寞很久了!!看到个同好就高兴听说同好不搞了!立刻失落……

唉鹿谷老师小孩子脾气这点真是非常可爱

小南看人撞脚动静这么大话都卡壳了,感觉小南同学第一次见鹿谷老师是这个表情:⊙△⊙

最后乖乖说“どうぞ”的小南实在是萌啊萌啊……


关于小南的昵称

今日中に済ませておきたい仕事があるから、と云われ、まもなく江南は紅次郎にいとまを告げた。

座敷を出る前、奥の書棚にぎっしりと詰まった本が気になって尋ねてみたところ、紅次郎は近くの高校で社会科の教師を務める傍かたわら、仏教学の研究をしているのだという。「初期大乗仏教の〝般若空〟についてやっているんだよ」と、この時は妙にはにかんだ口振りで説明してくれた。

「はんにゃくう?」

江南が小首を傾げると、

「ほら、『般若心経』っていうのがあるだろう。色即是空、空即是色、ってやつ。その〝空〟とは何ぞやについて、紅さんは研究していなさる」

揺り椅子からぴょこんと立ち上がって、島田潔が解説した。彼はそして、跳ねるような足取りで江南のそばまでやって来ると、それまでためつすがめつ見ていた例の手紙を差し出しながら、

「カワミナミ君、ね。どんな字を書くの」

と問うた。

「揚(よう)子(す)江(こう)の『江』に東西南北の『南』、です」

「江──南──か。ははん。いい名前だねえ。──紅さん、じゃあ僕もそろそろ失礼するとしよう。一緒に出ようじゃないか、江南君」

紅次郎の家を出て、人通りもまばらな道を並んで歩きながら、島田は両手を組んで大きく伸び上がった。黒いセーターを着た瘦せぎすの身体が、よりいっそう細長く見える。

「江南君か。うん、いい名前だ」

組んだ手をそのまま頭の後ろにまわして島田はまたそう云ったが、このとき彼は、江南を「かわみなみ」ではなく「こなん」と発音した。

今天他还有想完成的工作,红次郎这么一说,江南很快便向他告别了。

离开房间前,江南对里面书架上满满的书产生了好奇,便询问了一下。红次郎解释说,他在附近的高中担任社会科教师的同时,还在研究佛教学。“我在研究初期大乘佛教的‘般若空’,”这时他带着一种微妙的口吻说道。

“般若空?”

江南歪着头问道,

“你看,有部《般若心经》吧。色即是空,空即是色,就是那个。关于那个‘空’是什么,阿红正在研究。”

岛田洁从摇椅上轻快地站起来,解释道。接着,他迈着轻快的步伐走到江南身边,把之前仔细端详的那封信递出来,同时问道:

“江南君(kawaminami-kun),是吧?你的名字怎么写?”

“扬子江的‘江’,东西南北的‘南’。”

“江——南——啊。哈哈。好名字。——阿红,那我也差不多该告辞了。我们一起走吧,江南君(kawaminami-kun)。”

离开红次郎的家,两人走在行人稀少的路上,岛田双手交叉,大大地伸了个懒腰。穿着黑色毛衣的瘦削身体显得更加修长。

“江南君(konan-kun,小南)啊。嗯,好名字。”

岛田把交叉的手放在脑后,又重复了一遍,但这一次,他把江南的名字读作“小南”(konan)而不是“江南”(kawaminami)。

我其实觉得把こなんくん译作小南的翻译很不错……因为日语汉字其实写的都是“江南君”但读法不一样,中文没法注音就表现不出来这个微妙感,就鹿谷老师一开始还是好好地叫かわみなみくん的,出了门琢磨了一会儿改口叫こなんくん

这里当然有开江南名字玩笑的成分但我觉得没有那么多,一是这里还没有展开推理研究会的事情鹿谷老师根本不知道他们社团有作家名相称的“传统”,另一方面社团那边其实小南的昵称是“ドイル”而非“コナン”

从上下文来看玩柯南道尔姓名梗的成分有,但没有那么多,我感觉鹿谷老师更多的想法是かわみなみ太长了五个音节带后面的君一起叫下来太费嘴了!!哥们就想在这俩字的读音里找个短点的,然后占小南的便宜,然后发现短点可以读成こなん诶有意思还跟知名推理作家同名呢,就这么叫了

尤其是这个换了个读法(和正确的读法甚至没有任何谐音关系纯属鹿谷老师再造文字游戏)后还『君』付け,明显就是占人便宜!!翻成小南真是不能更合适

(退一万步甚至“こ”真能对得上“小”而且留了个南字也算留了姓名梗的意思了)

当然最重要的是“小南”真的很符合鹿谷老师叫江南的时候的那个语气……

不是你们想一想,故意改读人家的名字(这行为多少算有点冒犯吧!)又『君』付け(年上但亲昵),鹿谷老师坏得很!在这里占便宜套近乎……

真是非常萌……唉微信读书中译本的读者不许再挑这个昵称的毛病了!!明明就是这个意思!!这么翻不能说真的很没毛病,但就是很完美…………


两位光速就高山流水遇知音了

「何で君はミステリの研究会をやめたんだろうか。思うにそれは、そのクラブの気風が肌に合わなかったからだ。違うかい」

「正解ですよ。よく分りますね」

「そんなの、顔を見りゃあ分るさ」

島田はにやにやと笑いながら、

「従ってだ、君は別に、ミステリそのものに興味がなくなったわけじゃないということだ」

「ミステリは今も好きですよ」

「そのとおり。君はミステリが好きだ。僕も、仏教学よりミステリが好きだ。これほど明快な話はないね。──さて江こ南なん君、お茶でも飲みにいこうじゃないか」

「はあ」

応えてから、江南は思わず声を出して笑ってしまった。

“你为什么退出推理研究会呢?我想是因为那个俱乐部的氛围让你不舒服,不是吗?”

“完全正确。您真是懂。”

“那种事,一看你的脸就知道了。”岛田笑眯眯的,“所以,你并不是对推理小说本身失去了兴趣。”

“我现在也喜欢推理小说。”

“没错。你喜欢推理小说。我也喜欢推理小说胜过佛学。没有比这更确定的事情了——那么小南,要不要去喝杯茶?”

“好的。”

回答后,江南忍不住笑出了声。

回来看才突然反应过来,鹿谷老师这里还暗搓搓地损了一下老朋友(“有可以聊推理小说的小南在我才不乐意在那跟阿红聊什么佛学”)表示对小南的偏爱……天啊这里怎么有人见色忘友在这拐骗清澈男大!!

哎,这种两个人在这对暗号相视一笑引为知音的地方真是说不出的可爱

小南这个笑容真是想起来馆十的小南的笑……其实对他们八年半以来一直都没有变过啊,这种默契的心有灵犀,对谜题本身的很纯粹的兴趣和喜爱,在对方这里找到了共鸣


道はなだらかな下り坂である。正面から吹いてくる緩やかな風は、もう春の気配に満ちている。

「しかし江南君、君も変わった男だねえ」

「はい?」

「ただの悪戯かもしれない一通の手紙のために、こんな遠方まで一人で出向いてくるんだから」

「そんなに遠くでもないですよ」

「ふむ。まあもっとも、僕が君と同じ立場にあったとしても、きっと同じ行動を取っただろうな。暇は毎日、持て余してるしね」

黒いジーンズの前ポケットに両手を突っ込みながら、島田は白い歯を剝き出した。

「どう? 君は他意のない悪戯だと思う?」

「紅次郎さんはああ云っておられましたけど、何だか釈然としませんね」

と、江南は答えた。

「そりゃあ僕にしたって、幽霊が手紙を書いただなんて思いませんよ。誰かが死者の名を騙って書いたんでしょう。けど、ただの悪戯にしては念が入りすぎてる」

「と云うと?」

「わざわざ全部、ワープロを使ってますよね。ただの悪戯にワープロまで動員するっていうのは……」

「慣れてりゃあ、どうってことないんじゃない? 最近のワープロの普及はめざましいからね。現に紅さんだって一台持ってる。今年になって買ったばかりなのに、達者なもんだよ」

「普及してきていると云えば、確かにそうですね。僕の友だちにも、持ってる奴はわりにいますし。大学へ行けば研究室に一台ずつは、学生が自由に使える機械がありますよ。けれど、ワープロを使って手紙を書くっていう行為自体は、まだそれほど一般的じゃないでしょう」

「それはそうだね」

「ワープロの使用はもちろん、恰好の筆跡隠しになるわけですけど、単なる悪戯のために、そこまでして筆跡を隠す必要があるでしょうか。それに、あの文面。たったあれだけ……あまりにそっけない文面でしょう? 人を脅かして喜ぶつもりなんだったら、もっと恐ろしげな文句をいっぱい並べると思うんです。紅次郎さんに来たやつにしてもそうですよね。たったあれだけ。だからよけいに、もっと深い意図を想像してしまう」

「なるほど。もっと深い意図ねえ」

坂を下りきると、広い海岸通りに出た。陽光に照り輝く海を、大小さまざまな船が何隻も行き来している。

「ああ、あそこ」

と、島田が指さした。

「あの店に入ろう。あの店がいい」

通り沿いに、風見鶏の付いた赤い屋根が見える。

看板に飾り文字で記された〈MOTHER GOOSE〉というその店の名を読み取って、江南は思わず頰を緩めずにはいられなかった。

道路缓缓向下延伸,迎面吹来的微风已经带着春天的气息。

“不过小南,你也是个奇怪的家伙呢。”

“啊?”

“为了一封可能只是恶作剧的信,居然一个人从那么远的地方跑来这里。”

“也没有那么远呀。”

“嗯,不过话说回来,如果我是你,大概也会这么做吧。毕竟我每天都闲得发慌。”

岛田把双手插进黑色牛仔裤的前口袋,咧嘴一笑,露出洁白的牙齿。

“你怎么想?觉得这只是一场无伤大雅的恶作剧吗?”

“红次郎先生是这么说的,但我总觉得有点不对劲。”

江南回答道。

“当然,我也不相信是幽灵写的信。大概是有人冒用死者的名字写的吧。不过,作为恶作剧来说,未免太费心思了。”

“怎么说?”

“他特意用打字机打出来的嘛。为了一个单纯的恶作剧,连打字机都用上了,还是有点太……”

“如果是习惯了,应该就没什么大不了了吧?最近打字机的普及速度真是惊人啊。实际上,阿红也有一台,明明是今年刚买的,他倒是用得很熟练喔。”

“说到打字机普及,确实如此呢。我朋友中也有不少人有打字机的。去大学的话,每个研究室都有一台机器,学生可以自由使用呢。不过,用文字处理器写信这种行为本身,应该还不是很普遍吧。”

“那倒是。”

“使用文字处理器当然可以很好地隐藏笔迹,但仅仅为了恶作剧,有必要做到这种地步吗?而且,那封信的内容……未免太简单了吧?如果想吓唬人取乐的话,我觉得应该会写更多可怕的话。红次郎先生收到的那封也是这样。只有那么一点内容,反而让人想象背后还有更深的意图。”

“原来如此。还有更深的意图啊。”

走下坡后,我们来到了一条宽阔的海岸大道。阳光照耀下,海面上大小不一的船只来来往往。

“啊,那里。”岛田指着一家店,“去那家店吧。那家店不错。”

沿街可以看到一个带风向标的红色屋顶。

看到招牌上用装饰字体写着的店名“MOTHER GOOSE”,江南不禁露出了笑容。

鹿谷老师也挺欣赏小南这份认真的

说到底只是有张纸条就大老远跑过来确实就是热血上头,但是小南的这种地方也很可爱……

但小南回复说“也没有那么远呀”给我笑不会了……小南好像就是有的时候特别单纯!!但笑完又有点想叹气,小南多少有点奉献型吧……就主体意识没那么强,会下意识优先别人的感受这种

但想想到馆九了哥们还是这样单纯(对不起啊馆九想多少遍都会缺德地笑出来的等之后再详细说),就微妙地真诚是最大的必杀技!!

唉可以理解鹿谷老师三百六十条社交技巧全无用武之地……但这也是我CP的萌点之一!(大指)

感觉鹿谷老师把人带到这个店也是有点幽默感在,但是对方能同频地懂这种幽默真是太美妙了,我不好说但有人应该心里暗爽了(喂)


想来我CP如何不算一见钟情

窓ぎわの一席に向かい合って坐ると、江南は改めて、ついさっき知り合ったばかりの男の風貌を観察した。

年は三十過ぎ──いや、もう少し上だろうか。

長めに伸ばした柔らかそうな髪のせいで、瘦せた頰がいっそう瘦こけて見える。細身でかなり上背もある江南よりも、さらにいくらか細長い体軀。浅黒い顔に大振りな鷲鼻。両眼は若干、垂れて落ちくぼんでいる。

一風変わった、というのが誰しもの抱く第一印象だろう。どちらかと云うと、陰気で気難しそうな雰囲気でもある。だが、そういった外見の印象と先ほどからの彼の言動との、妙なちぐはぐさ加減が、江南にはかえって好ましく思えた。何故だろうか、懐かしさのようなものを感じてしまうのである。

もう午後四時をまわっていた。朝から何も食べていないことを思い出して、江南はコーヒーと一緒にピザトーストを注文した。

江南在窗边的座位上与岛田相对而坐。他再次仔细打量起这个刚刚相识的男人的模样。

他看起来三十出头——或许更大一些。

稍长的柔软头发使得他瘦削的脸颊显得更加凹陷。与身材高挑、略显纤细的江南相比,他的体型更为修长。浅黑的皮肤上,一只大鹰钩鼻格外醒目,双眼微微下垂,显得有些凹陷。

第一眼看去,谁都会觉得这人有些与众不同吧。硬要形容,就是给人一种阴郁、难以接近的感觉。然而,这种外貌与他刚才的言谈举止之间奇妙的不协调,反而让江南对他有些喜欢。不知为何,江南心里感觉到了一丝亲切。

已经过了下午四点,江南这才想起自己从早上起就没吃过东西,于是点了一杯咖啡和一份披萨吐司。

我CP如何不算一见钟情呢我请问

什么“妙なちぐはぐさ加減が、江南にはかえって好ましく思えた”我真的眉头一皱……天呢有人情人眼里出西施

小南已经很高鹿谷老师更高——我感到你们两条竹竿……

唉但是一想到馆九又很想吐槽鹿谷老师在小南面前和其他人面前太是两副面孔!!对小南就春风化雨把人迷得三迷五道的对别人就很没有友善度嘴上淬了毒……

以及一天长途跋涉还没吃饭还能坚持到下午四点男大的体力恐怖如斯……你们还是去吃点好的吧!!


ガラス張りの広い窓の外を見ると、国道十号線を挟んで、青い海が大きくなだらかな円弧を描いている。別府湾だ。店は学生街の片隅にでもありそうな小ぢんまりとした造りで、経営者の趣味なのだろう、マザーグースの詩にちなんだ版画や人形などがあちこちに飾られている。

「さて江南君、話の続きを聞かせてもらおうか」

自分の頼んだアールグレイが来ると、それをポットからカップにゆっくりと注ぎながら、島田はおもむろに切り出した。

「続きって、手紙の件ですか」

「もちろんそうさ」

「さっきお話ししたくらいのものですよ、僕が考えてることと云ったら。──煙草、吸ってもいいですか」

「構わないよ」

「どうも」

火を点つけると、煙がひどく目にしみた。

透过宽敞的玻璃窗向外望去,隔着国道十号线,蓝色的海水划出一道宽阔而平缓的弧线。那是别府湾。这家店坐落的位置仿佛在学生街的一角,小巧而别致,似乎是经营者的个人兴趣,店内四处装饰着与《鹅妈妈童谣》相关的版画和玩偶。

“那么,小南,接着聊吧。”

岛田点的伯爵茶端了上来,他一边缓缓将茶从壶中倒入杯中,一边不紧不慢地说道。

“接着聊……是指那封信吗。”

“当然呀。”

“我刚才说的那些,大概就是我能想到的全部了——我可以抽根烟吗?”

“当然可以。”

“谢谢。”

点燃香烟后,烟雾刺得他眼睛生疼。

鹿谷老师的语气好亲人……「もちろんそうさ」「構わないよ」就又有点装绅士(装!绅士)又有点逗小孩儿……

比较好笑的是小南,前一段看人鹿谷老师看得出神了满脑子都是“微妙的不协调反而让他有些喜欢”直接把正事忘了!!

唉前面刚说有人见色忘友这边又有人见色忘正事,怎么不是很般配一对(?)

认识以后的第一根烟居然是小南这边先点的,有点萌,点烟多少说明有点心事了


玄中提及,以及这里有暗黑馆泄底提及注意闪避

「裏の意味?」

「ええ。何故この送り主は、今頃になって中村青司なんていう〝死者の名〟を持ち出してきたのか。脅迫文に凄みをつけようと思ったにしても、今どきそれを真に受ける者はいないでしょう。幽霊がワープロを打ってる、なんて絵になりませんものね。

そこで思うに、これはつまり、去年の角島の事件にもう一度注目しろっていう、僕たちに対する遠まわしなメッセージなんじゃないかな、と。ちょっと深読みしすぎでしょうか」

「いや、面白いと思うな」

島田はにやにやと目を細めながら、カップに手を伸ばした。

「うん。なかなか面白い。角島事件再考、か。なるほど、再考の余地は大いにありそうだからね、あの事件には。──江南君、君はどのくらい知ってるのかな」

「新聞で読んだだけですから、あんまり詳しくは」

「なら、僕が知ってるところを話しておいたほうがいいね」

「ええ。ぜひ」

「事件の粗(あら)筋(すじ)は分ってるだろう? 時は昨年九月。所は角島の通称青屋敷。殺されたのは中村青司と妻の和枝、使用人夫婦の計四人。それと行方不明の庭師が一人いる。犯行後の放火によって屋敷は全焼。犯人はまだ捕まっていない」

「確かその、行方不明の庭師が犯人と目されているんでしたね」

「そう。けれども決定的な証拠があるわけじゃない。姿を消したから怪しいという、結局はその程度の話だと僕は思う。

さて、事件の詳細だが──」

島田は心持ち声を低くして語った。

「まず屋敷の主人である中村青司について、少し説明しておく必要があるだろうな。当時、青司は──紅さんよりも三つ年上だから、四十六歳だね。とうに引退していたが、彼はかつて知る人ぞ知る、一種天才肌の建築家だった……」

中村青司は大分県宇佐(うさ)市の資産家、中村家の長男として生まれた。高校卒業後、大学へ行くために単身上京。T**大学の建築学科に在学中、早くも全国レベルのコンペで賞をさらい、関係者の注目を集めたという。卒業後は、担当教授から大学院への進学を強く勧められたが、機を同じくして父親が急(きゆう)逝(せい)、郷里に帰ることを余儀なくされた。

父親が遺した中村家の財産は莫大な額に上った。弟の紅次郎とともにそれを相続した青司は、まもなく角島にみずからの設計による屋敷を建て、はやばやと半ば隠居を決め込んでしまう。

「……夫人の和枝は、旧姓を花(はな)房(ぶさ)といって、宇佐に住んでいた頃の幼馴染みだったらしい。早くから両家の間で約束が取り交わされていた、いいなずけ同士だったとも聞くね。で、青司が角島へ渡るとほぼ同時に、二人は結婚した」

「その後、建築の仕事はしなかったんですか」

「するにはしていたが、半分道楽みたいなものだった、と紅さんは云ってたな。気に入った仕事だけ気の向いた時に引き受けて、自分好みの意匠を徹底的に凝(こら)してね、風変わりな家ばかり建てていた。そいつがまた、あちこちの好事家の間でめっぽう評判になったりして……わざわざ遠くから島を訪れる者も多くいたっていう。この十年ばかりはしかし、そういった仕事もたいがい断わって、ほとんど島から出ることがなかったらしい」

「ふうん。変わった人物だったんですね」

“背后有深意?”

“没错。为什么寄信人会在此时提及中村青司这个‘死者的名字’?即便他是想让威胁信显得更有威慑力,如今也没人会当真吧。幽灵在打字,这样的画面可没什么说服力。所以我推测,这其实是一种间接的暗示,是让我们重新关注去年角岛事件的相关信息。我是不是有点过度解读了呢?”

“不,我觉得很有意思呀。”

岛田眯着眼笑了笑,伸手端起茶杯。

“嗯,确实有意思。角岛事件再思考吗……的确,那个事件有很多值得重新审视的地方——小南,你了解多少?”

“我只是在报纸上看到过,不太详细。”

“那么,还是把我所知道的都告诉你吧。”

“好的,请务必。”

“事件的概况你应该知道吧?时间是去年九月,地点是角岛上的青公馆。被害者包括屋主中村青司、他的妻子和枝,以及佣人夫妇,共四人。此外,还有一名园丁至今下落不明。案发后,房屋被纵火彻底烧毁,而凶手至今仍未落网。”

“我记得,那名失踪的园丁被认为是主要嫌疑人,对吧?”

“没错。但并没有确凿的证据。说到底,也只不过是因为他突然失踪才显得可疑罢了。然后,关于事件的细节——”

岛田稍微压低声音,继续说道。

“首先,有必要对屋主中村青司稍作说明。当时,青司——他比阿红大三岁,所以是四十六岁。虽然早已退休,但他曾是一位在业内颇具名气的天才型建筑师……”

中村青司出生在大分县宇佐市的中村家,是当地资产家的长子。高中毕业后,他独自前往东京上大学。在T某大学建筑系就读期间,他很早就在全国性比赛中获奖了,引起了业内的广泛关注。毕业后,他的导师强烈建议他继续攻读研究生,但恰在此时,他的父亲突然去世,他不得不返回家乡。

父亲留下的中村家财产数额巨大。青司与弟弟红次郎共同继承了这笔财产,不久后便在角岛上建造了由自己设计的宅邸,早早过上了半隐居的生活。

“……夫人和枝的旧姓是花房,据说是青司在宇佐居住时的青梅竹马。据说两家早就有过婚约,他们本就是一对未婚夫妻。因此,在青司搬到角岛的同时,两人便结婚了。”

“那之后,他不再从事建筑工作了吗?”

“倒也并非完全不做,但据阿红说,那更像是一种消遣。他只在自己感兴趣时接一点喜欢的工作,并彻底追求自己偏好的设计风格,建了许多风格独特的房子。这些房子在各地的爱好者中获得了极高的评价……甚至有许多人不远千里专程来岛上拜访。不过,最近十年来,他似乎基本拒绝了这类工作,几乎不再离开岛屿。”

“原来如此。真是个奇特的人物啊。”

看到这里不禁翻到暗黑馆去看了一下青司年表,原来离开那里以后青司还是一直没有结婚……明明那个时候已经用婚约作为借口表达抵抗的意思了……直到完成十角馆的设计,然后婚后疯狂建了后面的几馆

我不好说,但给我一种感觉be like大学期间的青司还在挣扎,然而最终没有办法走出来,然后在十角馆和青屋敷设计出来的那一刻他想明白了,余生能做的事情(和想做的事情)唯有向他献祭……

所以把这些所有由“起始之馆”派生的馆都完成了,相当于仪式已经走到最后,青司最后献祭的就是自己的生命

难说,这就是地狱的祝福吗……


我的天啊鹿谷老师在沉迷案子的时候还能记得小南还没吃饭……

外部犯の可能性もむろん検討された。しかしね、どうもそちらだと、ますます辻(つじ)褄(つま)の合わないことが多くなるというんだな。──で、吉川=犯人説に基づいて警察が再構成した事件の輪郭というのは……。

ああ江南君、構わずに食べてくれよ」

「え? あ、はい」

島田がとうとうと語りつづけている間に、注文のピザトーストとコーヒーが運ばれてきていた。江南がそれに手をつけないでいたのは、別に遠慮したからではない。話に聞き入るあまり、食べるのを忘れていたのである。

「動機。これには二つの説がある。

“他们也考虑过外人作案的可能性。不过,如果从这个角度出发,反而会出现更多无法解释的矛盾——于是,基于吉川是犯人的这一假设,警方重新勾勒出事件的轮廓……

“啊啊小南,别客气,你先吃呀。”

“诶?啊,好的。”

在岛田滔滔不绝地讲述时,点的披萨吐司和咖啡已经送来了。江南一口都没有动,并不是因为客气,而是因为听得太过入迷,完全忘记了吃。

“关于动机,有两种主要的说法。”

早上开始到现在还没吃上一口饭的小南被鹿谷老师一顿案情分析迷得忘了吃!!

鹿谷老师居然能在讲得兴起的时候还留了神注意到小南还没吃,注意到了还会先停下来提醒小南先吃别饿着,天呢!我还以为你们侦探一沾案子就是废寝忘食目中无人(??)连自己饿不饿都无关心!鹿谷老师竟还能留一部分注意力看小南的状态真是好有爱……


「そのとおり。だから、青司を早くに殺してしまうわけにはいかなかった」

島田は言葉を切って、テーブルに片(かた)肘(ひじ)を突いた。

「以上がまあ、事件とその捜査状況の要点だね。庭師吉川の行方は目下まだ捜索中。見つかりそうな気配は今もってない。──どうかな、江南君。何か質問は?」

「そうですねえ」

コーヒーの残りを飲み干して、江南は考え込んだ。

島田の説明を聞いた限りでは、なるほどやはり、警察の見解が最も妥当な線だろうと思える。しかし、それとてしょせんは、残された状況からの推測──もっと悪い言い方をするなら辻褄合わせ──にすぎないのではないだろうか。

この事件の最大の難点は、とにかく青屋敷が全焼してしまったところにある。そのため、現場から得られる情報が本来よりも著しく少ないのだ。加えて、事件当時あるいは事件前の島の模様を語ってくれる生存者の不在……。

「難しい顔をしてるね、江南君」

と云って島田は、めくれあがった上唇をちろりと舐なめ、

「じゃあ、僕のほうから一つ尋ねるとしようか。角島事件とは直接関係のないことだけれども」

「と云いますと?」

「千織っていう娘についてさ。紅さんに姪がいるってことは知ってたし、学校へ行く都合で和枝夫人の実家に預けられていたことも聞いている。その娘が去年、不慮の事故で死んでしまったという話も耳に入ってはいたんだが、詳しいところはよく知らないんだよ。──中村千織というのはどんな娘だったんだろう」

江南は思わず顔をこわばらせた。

“正是如此。所以,凶手不能过早地杀死青司。”

岛田顿了顿,将一只胳膊肘支在桌子上。

“以上就是事件及其调查情况的要点。园丁吉川的下落目前仍在侦查中,至今没有任何线索——怎么样,小南?有没有什么想问的?”

“嗯……”

江南喝完剩下的咖啡,陷入了沉思。

根据岛田的说明,的确,警方的见解似乎是最为合理的。然而,那终究只是基于现有情况的推测——说得难听点,不过是牵强附会——难道不是吗?

此案最大的破案难点在于青公馆被完全烧毁。因此,从现场获得的信息更是少得多了。此外,事件发生时或发生之前岛上是什么情况,也没有幸存者能告知这些信息……

“小南露出了一脸困惑的表情呢。”

岛田说着,舔了舔微微上翘的上唇,

“那么,由我来问一个问题吧。虽然和角岛事件没有直接关系。”

“是什么呢?”

“是一个叫千织的女孩。我知道阿红有个侄女,也听说因为上学的缘故她被寄养在和枝夫人的娘家。那个女孩去年因意外事故去世的消息我也听说了,但详细情况我并不清楚——中村千织是个怎样的女孩呢?”

江南不由得绷紧了脸。

我有疑心病(不是)我就想问鹿谷老师

「難しい顔をしてるね、江南君」と云って島田は、めくれあがった上唇をちろりと舐なめ

这话这表情什么意思呢

这舔的一下什么意思呢!!

好微妙的语气好危险的表情……

但认真说鹿谷老师此人确实有一种在温和(?)亲切(??)的表面下说不出的危险感……有的时候是那种冷漠的无人情的危险感,有的时候是这种有种猎手的锋利——的一种危险感


说来我感觉鹿谷老师就是个性里有种视其他人的因果如无物的凉薄感(。)我也不是什么正义执行者,也无意于评判你们这些杀人事件究竟谁是谁非,对人性复杂的部分也无差别地宽容以待——站的大概是这样一种特别超然的观察者位置

我一直觉得鹿谷老师的宽容姿态底色其实不是亲切或者热心,反而是很凉薄的……他对人性没有什么期待,当然也不会评价其高低,只是明白“存在着这样的东西”而接受其存在,谜题对他来说只是“兴趣”,馆对他来说只是戏剧的舞台,哪怕他本人在建筑之内也并不把自己视为舞台上的演员之一

但是无差别的宽容其实某种意义上就是无差别的冷漠嘛,鹿谷老师对人多少有点冷冷的无关心,甚至早期对小南都是一种有距离的观察的姿态

十角馆的时期鹿谷老师虽然很关照小南但其实也不太介入小南的因果(最后也没告诉小南),但是钟表馆以后鹿谷老师突然有比较接近生气/着急/担忧这种下意识的有点攻击性的情绪波动了,并且他都没藏住这一点攻击性(这个等我re到钟表馆尾声部分再说,中译本翻得可能有点问题),就很奇妙……这个一直很超然的人终于也有被普通的感情绳索拉下来,甚至不惜介入别人的因果的一天……岛江的醍醐味正在于此啊…………


「──おとなしい子でしたね。あんまり目立つほうじゃなくて、どこか寂しげな風情があって。僕はほとんど話をしたこと、ないんです。けど、気立てのいい子だったみたいで、たとえばコンパなんかの時でも、よく気がついて雑用ばかりしてました」

「ふむ。彼女が死んだのはどんな事情で?」

「去年の一月、ミステリ研の新年会で、急性アルコール中毒が原因となって」

答えながら、無意識のうちに窓のほうへ目をそらしていた。

「普段は彼女、コンパがあっても一次会だけで帰っていたんですけど、あの日は三次会まで、僕たちが無理に誘って。悪いことをしました。もともと身体が弱かったらしいんですね。なのに、みんなが調子に乗って、無茶な飲み方をさせたらしくて」

「させたらしい?」

「ええ。僕もあの日、その三次会まで行くには行ったんですけど、ちょっと用があったもので、もう一人の守(もり)須(す)っていう友だちと一緒に早めに引き揚げたんです。そのあとの事故でした。いや──」

ジャケットのポケットに入れてある例の手紙に、江南はそろりと手を当てた。

「事故じゃなくって、確かにそう、僕たちが殺したのかもしれませんね」

千織の死を思い出すと、やはり多少の責任を感じてしまう。もしもあの時、自分が途中で帰らずあの席に残っていたとしたら、皆が場の勢いで彼女に酒を勧めるのを止めることができただろうか。

「今夜は暇かな、江南君」

あるいは江南の心中を察してかもしれない、唐突に、ことさら陽気な調子で島田が云いだした。

「どうだい。これから夕飯がてら一杯、引っかけにいかないか」

「──でも」

「僕が奢(おご)るよ。その代わり、ミステリの話し相手になってほしいんだなあ。悲しいことに、僕はそういう仲間に恵まれてなくってねえ。付き合ってくれるかい」

「ええ。──喜んで」

「よし決まった。O市まで出るか」

“——她是个很安静的孩子,不太引人注目,气质有一点孤寂。我几乎没和她说过话,但她性格似乎很好。比如聚会的时候,她总是很细心地帮忙处理各种杂务。”

“嗯。她是怎么死的?”

“去年一月,在推理小说研究会的新年聚会上,死因是急性酒精中毒。”

回答时,江南不自觉地望向窗外。

“平时她即使参加聚会,也只会参加第一摊就回去,但那一天我们硬是拉她参加了第三摊。我们做得太过分了。她本来身体就不太好,可那天大家都情绪高涨,似乎灌了她不少酒。”

“似乎灌了?”

“嗯。那天我也去了第三摊,但因为有点事,就和朋友守须一起提前离开了。之后就出事了。不——”

江南轻轻摸了摸夹克口袋里的那封信。

“不是事故,确实,或许就是我们杀害了她。”

想起千织的死,江南依然心有负罪。如果当时自己没有中途离开,留在那里的话,会不会就能在那种气氛下阻止大家劝酒呢?

“今晚有空吗,小南?”

或许察觉到了江南的心情,岛田突然用轻快的语气说道。

“有吗?现在顺便去吃个晚饭,喝一杯吧?”

“可是……”

“我请客。作为交换,你得陪我聊聊推理小说。真是遗憾,我身边没什么朋友能聊这个。你愿意陪我吗?”

“好……——我很愿意。”

“不错那就这么定了。我们去O市吧。”

小南你是个好人(什么话快道歉)我的意思是小南是个善良的好孩子……

鹿谷老师这个反应就很又有情又无情的,从问的时候“彼女が死んだのはどんな事情で?”这种语气到后面直接转开话题,其实鹿谷老师对朋友侄女的死很无动于衷的——喂这怎么也算是你朋友的亲人……对他来说他想搞明白的只是可能和谜题有关的部分(死因),至于她的死涉及到的谁害了谁谁要担责任他其实无关心,但是,他不想看小南因为这件事负罪,所以干脆强行中断话题把小南从那种环境里隔离出来,回到“和我吃饭”的现实的场内

鹿谷老师虽然对人本质无关心但是在他关注的人和事上又很敏锐,小南看向窗外的逃避动作和说的话直接就被鹿谷老师看穿了,然后鹿谷老师决定出来主导对话,释放出一些体贴

鹿谷老师对人好其实是因为他可以,不是因为他同情什么,只是因为他不想看江南这个心情这个状态,所以他调动社会化功能很好地打破这个“场”,社交是鹿谷门实可以使用的能力而非某种道德上的驱使

甚至鹿谷老师还会用放低姿态(陪我聊聊推理小说嘛我都没朋友可以聊这个)的技巧(?)让小南顺从他的建议以实现他的谈话目标……整场对话其实都是鹿谷老师在做主导,包括情绪上的主导

唉两位一比这段位差太多……幸好鹿谷老师是真心对小南好……


这应该是中译本第一个有明显错误的地方,太不高兴了!!

「ところで、島田さん」

「うん?」

「まだ聞いてなかったと思うんですけど、紅次郎さんとはどういうお知り合いなんですか」

「ああ、それね。紅さんは大学の先輩なんだよ」

「大学の? じゃあ、島田さんも仏教学を」

「まあ、一応そうなんだが」

島田は少し照れたように鼻の頭をこすった。

「実を言うと、僕の家はO市の外れで寺をやっててね」

「へえぇ、お寺さんなんですかぁ」

「三人兄弟の末っ子でね、この年になってまだぶらぶらしてるんだから、あまり他人を捕まえて変人とは言えない口さ。親父は還暦を過ぎてまだまだ意気盛んだし、今のところはミステリでも読んで、中で死人が出るたびにお経をあげるくらいしかすることがない」

そう言って島田は、いかにも殊勝げに合掌してみせるのだった。

“对了,岛田先生。”

“嗯?”

“我好像还没问过,您和红次郎先生是怎么认识的?”

“哦哦,这个啊。阿红是我大学的前辈哦。”

“大学的?那岛田先生也是学佛学的吧。”

“嗯,也算是吧。”

岛田有些不好意思地摸了摸鼻尖。

“其实,我家在O市郊外经营着一座寺庙。”

“诶——?寺庙吗?”

“我是家里三个孩子中的老幺,到了这个年纪还游手好闲的,所以不太好意思说别人是怪人啦。家父年过六十了精力还相当充沛,于是我现在也就只好读读推理小说,每逢里面死了人就念念经了。”

说完,岛田故作虔诚地合掌示意。

是的这个地方“親父は還暦を過ぎてまだまだ意気盛んだし、今のところはミステリでも読んで、中で死人が出るたびにお経をあげるくらいしかすることがない”中译本完全搞错了主语!他爹不读推理小说!!

我认真读了两三遍确定鹿谷老师这里的意思是“老爹离退休还早着呢我也离接班继承家业早着呢,要说我跟专业(佛学)有点关系的工作,除了看推理小说的时候给纸片人念念经,别的我也没啥好做的(爹主事爹都做完了)”的意思

跟你暗讨论了一下,暗说可能译者看漏了那个“しか”,就没发现这里的逻辑应该是鹿谷老师小埋怨的语气说除了给纸片人念念经我也没啥好做的呀~

整日无所事事醉心解谜还给纸片人念经真是非常萌非常幽默的鹿谷老师……

之前和老鲤鱼聊的时候老鲤鱼也提了寺院老幺的设定在鹿谷这里还挺妙的……确实,尤其鹿谷这一点凉薄的底色,考虑他这个背景又觉得就是非常妙……


そこへ、電話のベルが鳴りだした。

時計に目をやる。もう午前零時が近い。

(こんな時間にかけてくる奴と云えば……)

何秒かのためらいの後、守須は受話器を取り上げた。

「やあ、守須か」

思ったとおり、聞き慣れた江南孝明の声だった。守須はほっとして、

「ああ、ドイル……」

「その名前はよしてくれって云ってるだろう。──昼頃にも一度、電話したんだけどな」

「バイクで国東まで行ってたんだよ」

「国東?」

就在这时,电话铃声突然响起。

守须看了看时钟,已经快到午夜零点了。

(会在这个时候打电话来的,大概只有……)

他犹豫了几秒,最终还是拿起了听筒。

“喂,是守须吗?”

果然,电话那头传来的是江南孝明熟悉的声音。守须松了口气,

“啊,道尔……”

“我都说过别叫我那个名字了啊——我中午的时候倒也给你打过一次电话的。”

“我骑摩托车去了国东。”

“国东?”

我草,鹿谷老师带人去吃饭吃到凌晨而且下文来看喝酒了,这岂不是都二次会三次会了

而且见第一面还很克制只是带去咖啡馆,怎么半天不到喝上酒了!!还喝到凌晨……真是………

以及侧面算证明了我前面关于“鹿谷老师叫こなん君九成九是短昵称可能只有一成是在调侃姓名梗”的想法,因为小南明显对这个更直接姓名梗的昵称有比较大的抵触感,这个外号应该也是前面鹿谷老师说的“那里的气氛让你不舒服吧”的地方,但是小南对鹿谷老师叫他こなん君并没有什么反感,很顺畅地接受下来了,只能说明小南看来鹿谷老师起的别称也更多是亲昵的意义了


猫一样的鹿谷老师

「ああ。『千織は殺されたのだ』っていう文面だった。今日はね、彼を訪ねて別府まで行ってきたんだ。島田さんとはそこで知り合ったんだよ」

今さっき紹介されたばかりの男に向かって、守須は改めて軽く会釈をした。ここに来るまでは江南と飲み歩いていたとかで、瘦せた浅黒い顔にはだいぶ赤みが差している。江南のほうもアルコールのせいか、いくぶん呼吸が荒く、両眼は充血して真っ赤だった。

「順を追って話してくれよ」

と、守須は云った。江南は身を乗り出し、酒臭い息を弾ませながら、今日一日の出来事を口速に語った。

「相変わらず、好奇心に足が生えたみたいな奴だなあ」

話を聞きおえると、守須は半ば呆れて江南の顔を覗き込んだ。

「それじゃあお前、昨日から一睡もしてないんじゃないか」

「そう云えばそうだな。──にしても、分らない話だろう。いったい誰が、何のつもりでこんなものをばらまいたのか。どう思う」

守須は片手をこめかみに当てて、強く目を閉じた。

「告発、脅迫、そして角島事件に対する注意の喚起、か。──うん。なかなかいい線だと思うよ。特に、角島の事件を探れっていうメッセージを読み取るのは、多少強引な気がしないでもないけれど面白いね。確かにまあ、あの事件には何かありそうだもの。──あの、島田さん」

いつのまにか島田は、壁に凭れてうつらうつらしている。守須に呼ばれると、彼は猫のように顔をこすりながら身を起こした。

「島田さん。一つお訊きしたいんですが」

「ああ、うん。何なりと」

「去年の角島の事件が起きた時、中村紅次郎氏はどうしておられたんでしょう」

「それは、アリバイという意味で?」

島田は眠そうな目でにやりと笑った。

“是的。上面写着‘千织是被杀害的’。今天我去拜访了他,还去了别府。我就是在那里认识岛田先生的。”

守须再次向刚刚被介绍给他的那位男子轻轻点头示意。来这儿之前,岛田一直在同江南喝酒,此时他瘦削的黑脸上泛着红晕。江南也因为喝了酒,呼吸有些急促,双眼充血通红。

“你从头到尾说一下吧。”

守须说道。江南探出身子,带着酒气,快速讲述了今天发生的事情。

“你还是老样子啊,好奇心简直像长了脚似的奔逸。”

听完后,守须半惊半哑然地看了看江南的脸。

“也就是说,你从昨天开始就没睡过觉吗?”

“你这么一说,真是这样——不过,这事也太让人摸不着头脑了吧。到底是谁,出于什么目的散布这些东西?你怎么看?”

守须一只手按在太阳穴上,紧闭双眼。

“告发、威胁,还有对角岛事件的提醒、吗——嗯。我觉得挺有道理呢。特别是,你解读出的‘让人去调查角岛事件’这条信息,虽然有点牵强,但还挺有趣的。也确实,那个事件似乎有点什么——那个,岛田先生。”

不知不觉间,岛田靠在墙上打起了盹。被守须叫醒后,他像猫一样揉了揉脸,坐起了身子。

“岛田先生。我想问您一个问题。”

“哦哦,嗯。随便问。”

“去年角岛事件发生时,中村红次郎先生在哪里呢?”

“你是问,不在场证明吗?”

岛田将睡未睡的一双眼睛露出了狡黠的笑意。

天啊从昨天开始就没睡觉又特种兵跑来家访人家一直到下午没吃饭,晚上还能和鹿谷老师喝酒喝到凌晨……男大的体力和耐力恐怖如斯!!

以上是开玩笑的,其实我觉得小南也是那种投入一件感兴趣的事情的时候会难以自拔废寝忘食(真)的那种人,别说别人了他自己对自己已经进入兴奋状态可能都没有很好的觉察,所以回想一下鹿谷老师中途停下来让他先吃两口的行为就会觉得,哎呀,鹿谷老师真是有在很好地看着小南

而且某种意义上说也说明了鹿谷老师喜欢谜题归喜欢,讲谜题的时候兴奋归兴奋,但对于他来说这些喜欢和兴奋都是在他的自控范围内的,鹿谷门实并不会被情绪牵着跑,而是相对游刃有余地享受着推理解谜的活动

还有一个很有意思的地方是这里其实能看出鹿谷老师对小南的好感和友善并不完全来自于(或者说很大一部分并不来自于)小南是他的推理小说同好,更多是基于对小南的气质或者个性上的欣赏和喜欢。守须明显比小南推理小说迷得更“资深”,更有侦探意识,但鹿谷老师对人家的分析显然就兴致缺缺都要睡着了(相比之下小南的分析虽然单纯直白没有段位(什么话快道歉)但人家就说听得很认真!不管认不认同都听得很认真了),面对人家要信息更是非常不友善地にやりと笑った(可以理解为眯眯眼笑得高深莫测有点讽刺有点“嗯——”的那种笑)

所以也不是只要是个推理迷鹿谷老师就会和人家搭讪套近乎,推理迷同好交流可能也只是鹿谷老师对小南产生了好奇和好感以后拉近距离的一种方式

当然不管是好奇之下主动和人社交还是不做声地笑眯眯看戏,其实都有点看破不说破的意思,不管是不拆穿小南的推理是否有漏洞,还是不言明小南这个朋友问这个问题恐怕心思不纯

从这个意义上来说,小南后面感觉到的一点没错,鹿谷门实根本不是台上的“侦探角色”,他是在高处漠然而狡黠地俯瞰舞台上一切角色的梅菲斯特


「はん。いきなり鋭いアプローチをしてくるなあ。なるほどね。青司と和枝夫人を殺していちばん利益を得る者は誰か。そりゃあ、紅さんに決まってる」

「そうです。失礼かもしれませんが、やはりまず疑われるべきなのは紅次郎氏じゃないかと」

「しかしね、守須君、その辺は警察も莫(ば)迦(か)じゃない。紅さんのアリバイも、もちろん洗われたよ。で、残念ながら彼には完璧な不在証明があった」

「それは、どんな」

“嗯。一上来就问得这么刁钻啊。原来如此。杀了青司和和枝夫人,谁得利最多呢?那肯定就是阿红了。”

“正是。虽然可能有些失礼,但首先应该怀疑的就是红次郎先生吧。”

“不过呢,守须君,警察也不是傻子。阿红的不在场证明,他们当然查过了。很遗憾,阿红有完美的不在场证明。”

“怎么说?”

笑死了这两个人怎么在这里明枪暗箭剑拔弩张,鹿谷老师语气好刻薄没有一点友善度……不爱看业务水平不如我的人装比我大的b(x

什么警察也不是傻子喔(讽刺)一想到黑猫馆你跟小南说的就变成了警察里也有很多只会照章办事的傻子,我就感到这里有人对老婆和老婆以外的人有两幅面孔!!


「じゃないのかもしれない」

守須はまた強く目を閉じて、

「気になるのならまず、あの三次会に参加した他のメンバーの家を全部、当たってみることだろうね。東以外のところにもこの手紙が届いているかどうか、確認しておく必要があるだろう」

「それはそうだな」

「調べてみるのかい」

「ああ。春休みで、どうせ暇にしてるしなあ。探偵ごっこに打ち興じてみるのも悪くない」

「江南らしいね。それなら、ついでにどうだろう、角島事件のほうも、もうちょっと突っ込んで調べてみたら」

「調べるったって、具体的にどうやって」

「たとえば、姿を消した吉川っていう庭師の家を訪ねてみるとか」

「そりゃあ、しかし……」

「いや、江南君」

と、島田が口を挟んだ。

「そいつはなかなか面白いぞ。吉川誠一は安心院に住んでたって云ったろう。そこには彼の細君がまだいるはずで、その細君っていうのは昔、角島の中村家に勤めていたらしいんだ。つまり、中村家の内部事情を知る唯一の生存者ってわけさ。これは訪れてみる価値がある」

「住所は分るんですか」

「そんなもの、調べりゃすぐ分るさ」

瘦せた頰をさすりながら、島田は楽しげに笑った。

「こうしよう。江南君は明日、午前中に手紙の確認をしてまわる。そのあと、午後から僕の車で安心院へ行く。どうだい」

「OKです。──守須は? お前も一緒に来たら」

「うん。行ってみたい気もするけど、あいにくいま忙しいんだ。絵を描きにいってるって云っただろう」

守須はイーゼルに立てたキャンバスを目で示した。

“或许不是。”

守须再次紧闭双眼,

“你要是在意,首先应该先把参加那次三次会的其他成员的家全部走一遍吧。除了东之外,其他人是否也收到了这封信,还是有必要去确认一下的,对吧。”

“这倒确实呢。”

“要去调查一下吗?”

“嗯。现在春假,反正闲着也是闲着,玩玩侦探游戏也不错。”

“很符合江南的作风呢。那么,顺便也把角岛事件也再深入调查一下如何?”

“你说调查,具体是怎么查?”

“比如,去拜访一下那个失踪的园丁吉川的家。”

“这个啊,可是……”

“等下,小南,”

岛田插了句话,

“这想法相当有意思嘛。你说吉川诚一住在安心院,对吧?那么他的妻子应该还住在那里,而他的妻子似乎曾在角岛的中村家工作。也就是说,她是唯一一个了解中村家内部情况的幸存者。这绝对值得去拜访一下。”

“你知道地址吗?”

“区区地址,查一下马上就知道了嘛。”

岛田一边抚摸瘦削的脸颊,一边开心地笑了。

“那这样吧,小南明天上午去问一圈信件的事,下午就坐我的车去安心院。怎么样?”

“我OK——守须呢?你也一起来吗。”

“嗯,虽然有点想去,但不巧我这会儿有事要忙。我说了吧,我得画画。”

守须用眼神示意了一下画架上的画布。

前面在讨论社团的人上岛的时候鹿谷老师一直没说话,都是守须和江南在聊,等到守须开始“指挥”并且几乎就要摸到指挥权的时候,鹿谷老师横出一枪(。)把江南的注意力又调回来了

这个时机把握得很犀利,我不好说

其实我感觉鹿谷老师已经隐约感觉到守须在“指使”或者“利用”小南了,不一定很明确地猜到他要做的事,就是能感觉到这个人对小南有某种意图性——所以他要重新把事情收回到自己的控制下。几句话四两拨千斤就让小南回来跟他的思路走了

最搞笑的是鹿谷老师提的计划压根没有守须同学的存在……小南先去转转问一圈,下午坐我车走,没给任何人插手的缝隙(……)小南还很单纯地问人家想不想来,这个房间里其他两位明显都各怀鬼胎地不想!


我不好说我感到有的人就坠入爱河了!!

車は十号線を西へ向かっていた。

運転席でハンドルを握る島田潔の顔を、ときどき横目で窺う。そのたびに江南は、何となく込み上げてくる笑いを抑えねばならなかった。

お寺の三男坊にこの車──赤いファミリア。セーターにジーンズといった昨日のラフないでたちとは打って変わった、渋いグレイのスーツ。洒落しやれたサックスブルーのサングラス。そのどれもがひどくちぐはぐな一方、島田というこの男の人格によって、奇妙な形に統一されているような気もする。

島田によれば、行方不明の庭師吉川誠一の妻は政(まさ)子(こ)という名で、やはり今でも安(あ)心(じ)院(む)の家に住んでいるとのことだった。午前中に住所を調べ出し、ついでに訪問のアポイントメントを取り付けておいたという。

车子沿着十号线一路向西。

江南时不时用余光偷偷瞄向驾驶座上握着方向盘的岛田洁的脸。每次看他,江南都不得不强行抑制住从心里莫名涌出的笑意。

寺庙家的老三开着一辆红色的Familia,与昨天穿着毛衣和牛仔裤的随意打扮完全不同,今天他换上了一身沉稳的灰色西装,搭配一副时髦的蓝绿色太阳镜。这些装束虽然看起来极不协调,但在岛田本人的气质影响下,却又似乎以一种奇妙的方式统一了起来。

据岛田说,失踪的园丁吉川诚一的妻子名叫政子,如今仍住在安心院的家中。上午他们查到了她的住址,于是也就顺带预约了拜访时间。

我不好说,小南你……你这……忍不住偷瞄人家脸,偷瞄的时候还抑制不住嘴角上扬,几个意思呢我感到有人坠入爱河了!!

偷看开车的鹿谷老师就这么幸福吗!!

鹿谷老师这一身不着调的打扮也就小南滤镜深厚怎么看都觉得嗯嗯好看的……你要不再看看呢!算了确实在看虽然是在看脸

唉,寺庙家的侦探真的那么可爱吗!(张士超.mp3)


やがて、宇佐郡へ向かう山越えの坂にさしかかった頃──。

「そっちはどうだったのかな、江南君」

と、島田が尋ねてきた。

「──ああ、すみません。まだ報告してませんでしたね」

助手席の窓に凭もたれて外を流れる景色を眺めていた江南は、頭を搔きながら居住まいを正した。

「確認できなかった分もあるんですけど、例の三次会に参加した連中のところ全部にあの手紙は届いていると、そう考えてまず間違いないみたいです」

「ふうん。──で、そのうちの何人が島へ行ってるんだい」

「独り暮らしの奴も多いので、はっきりしたことは分りません。だけどたぶん、途中で抜けた守須と僕以外の全員が……」

不久,车子驶上了通往宇佐郡的山路——

“你那边情况怎么样,小南?”

岛田开口问道。

“——啊,抱歉,我还没向您报告呢。”

原本靠在副驾驶的窗边眺望着窗外流动的景色的江南,闻言挠了挠头,正了正坐姿。

“虽然还有一些细节没能查明,但当时参加那次三次会的所有人,都收到了那样的信——这一点应当是可以肯定的。”

“嗯哼——那么,里面有多少人去了岛上?”

“因为很多人是独居,所以具体情况不太清楚。不过,大概除了中途离开的守须和我之外,其他人都……”

有的人看风景不走心净偷看旁边的人!!还把正事看忘了!!

算了想想之前小南也是听鹿谷老师讲案子听得忘记吃饭……

小南你真是被鹿谷门实迷得可以……唉,唉!!

回答鹿谷老师问题的时候会下意识坐正的小南可爱捏……

然后“报告”这个词,这里还是小南对鹿谷老师说我要向您报告,到了黑猫馆,鹿谷老师也主动用了这个词!说我这边的情况向小南报告一下,我不好说,鹿谷老师在这种细节上的确很细心吧……


「やっぱり何かありそうだなあ、そいつは」

「僕もそう思います。もっとも守須がここにいたなら、もう少し慎重に構えて、それは話が逆なのかもしれないって云うんでしょうけど」

「話が逆?」

「ええ。つまりですね、あの時たまたま三次会にいたメンバーが、たまたまいま島へも行ってるというわけじゃない。もともと集まることの多いメンバーだからこそ、揃って三次会へも行くし島へも行くんだ。だから、手紙の件と連中の角島行きとの符合に特別な意味を見出すことは、一概にはできないんじゃないか、ってふうに」

「はあん。微妙な論理だね」

「慎重派なんですよ、あいつは。根はとてもひたむきで一途な男なんです。だからその分、よけいに慎重であろうとする、みたいな」

「それにしちゃあ、昨夜はなかなか積極的な探偵ぶりだったな」

「そうでしたね。実は内心、ちょっと驚いてもいたんですよ。そもそも凄く切れる男ではあるんですけど……」

江南孝明と守須恭一とは、江南がまだ研究会に在籍していた時分からの良いコンビであった。

江南は非常に好奇心が旺盛で行動的な男である。何かにいったん興味を感じるともう、居ても立ってもいられなくなる。しかし、旺盛すぎる好奇心が往々にして思考の短絡・直線化を招くものだということを、彼自身よく承知してはいた。すぐにカッと燃え上がるわりに冷めやすい性質が自分にはあるのだという、そのことも。

一方の守須は、江南とはまた違った意味で大変な情熱家でありながら、日頃はめったにそれを表に出そうとしない。頭の中でじっくりと、納得のいくまで考えを煮つめてから行動するタイプなのである。だから江南にとって守須という友人は、自分の早合点や思い込みに歯止めをかけ、正してくれる良きアドヴァイザーでもあった。

(とりあえずは安楽椅子探偵(アームチエア・デイテクテイヴ)を……か)

いかにもあいつにふさわしい役まわりだな──と、江南は思う。別に己の資質を卑下するつもりはないが、どう見ても自分にはワトスン役のほうが向いている。ホームズを演じるのは守須のほうだろう。

けれども──と考えて、江南は再び島田潔の横顔を窺う。

(この人は、ワトスンやレストレードに甘んじる器じゃないだろうな)

車はやがて、見晴らしの良い高原に出た。丈の高い草で覆われたなだらかなスロープが、幾重にも重なり合いながら連なっている。

“果然还是有点蹊跷呢。”

“我也这么想。不过,如果守须在这里的话,他大概会更加谨慎,甚至可能会说事情可能正好相反。”

“正好相反?”

“没错。换句话说,那些当时碰巧参加了三次会的人,现在也碰巧去了岛上——这并非偶然。正是因为这些人本来就经常聚在一起,所以他们才会一起去参加三次会,也一起去了岛上。所以,不能简单地认为信件的事情和他们去角岛之间有什么特别的联系。”

“哈啊……微妙的逻辑啊。”

“那人是个谨慎派嘛。骨子里是个非常认真且专一的人。也正因此,他才会格外地谨慎。”

“可话说回来,昨晚他扮演侦探的角色倒是很积极呢。”

“是啊。其实我内心也有点惊讶呢。他本来就是个非常敏锐的人……”

江南孝明和守须恭一,从江南还在研究会时起就是一对好搭档。

江南是个好奇心极其旺盛且行动力十足的男子。一旦对某件事产生兴趣,他就怎么也坐不住了。不过,他非常清楚,过于旺盛的好奇心往往会让自己思维短路、过于直线化。他也深知自己的个性,热情会被迅速点燃却也很容易冷却。

而守须则不同,他在某种意义上也是个非常热情的人,但平日里很少表现出来。他是那种会在脑子里反复推敲、直到想法完全成熟了才行动的类型。因此,对江南来说,守须这个朋友是个能及时遏制自己的草率和偏见,加以纠正的好顾问。

(暂且就让他扮演安乐椅侦探的角色吧……)

这确实是个很适合他的角色——江南心想。他并没有贬低自己才能的意思,但怎么看自己都更适合扮演华生。演福尔摩斯的,应该是守须才对吧。

不过——江南想着,又偷偷瞄了一眼岛田洁的侧脸。

(这个人,恐怕不会甘心于华生或雷斯垂德的角色吧)

车子不久驶入了一片视野开阔的高原。长满高草的平缓斜坡层层叠叠,绵延不绝。

我感到第一句应该是打了个信息差,鹿谷老师说的「やっぱり何かありそうだなあ、そいつは」的そいつ我感觉他有可能是指人aka守须(那家伙果然身上有事啊),但江南理解到的这个そいつ指代的是参加三次会的人都上岛了这件事(这事果然另有隐情啊),按中文语境可能把这个代词省去比较符合这里有信息差的意思

唉热心男大真是好……

小南想到人家的时候就会偷瞄!萌啊萌啊……守须是合格的福尔摩斯这是小南以前就得出的结论,但认识鹿谷老师以后对鹿谷老师的角色构想“这个人,恐怕不会甘心于华生或雷斯垂德的角色吧”

其实潜台词是说这个人要么是福尔摩斯要么超出福尔摩斯的角色定位……不知不觉鹿谷老师在小南心里已经是个很高的地位了(。)至少是侦探位的TOP1

但我还是要说小南偷瞄鹿谷老师好萌好萌唉010轻轻一卖留我痛苦一生……


“睡一觉也没关系呀,到了我叫你。”

「左に見えてるあの山、鶴見岳ですね」

「ああ、最近はハンググライダーで賑わってるってねえ」

「まだ遠いんですか、安あ心じ院むまでは」

「もう少し行って下りの坂を抜けたら、宇佐郡に入る。それからまた上り坂があって、安心院高原だ。今が一時半だから、着くのはそう、三時前になるかな」

腰に両手を当てて背筋を伸ばしながら、江南は大きく一つ欠伸あくびをした。

「疲れてるのかい、江南君」

「元が夜型の生活だから、早起きすると辛(つら)くって」

「眠っててもいいよ。着いたら起こしてやるから」

「すみません。じゃあ……」

江南がシートを倒すと、島田はぐいとアクセルを踏み込んだ。

“左边那座山是鹤见岳吧?”

“是啊,听说最近因为滑翔伞变得挺热闹的。”

“到安心院还有多远啊?”

“再走一段,下了坡就到宇佐郡了。然后再上一个坡,就是安心院高原。现在是一点半,估计三点前能到吧。”

江南双手叉着腰伸了个懒腰,打了个大大的哈欠。

“累了吗,小南?”

“我本来是个夜猫子嘛,早起有点难受。”

“睡一觉也没关系呀,到了我叫你。”

“不好意思了,那我就……”

江南把座椅放倒,岛田随即踩下了油门。

感觉鹿谷老师一直在有意给小南营造一个比较放松舒适安全的环境……你睡一觉吧到了我叫你这种很生活的地方就很喜欢……

鹿谷老师分明更夜猫子,笑,但还是看小南累了就主动给他分担点不管是事情也好还是精神压力也好,让人去休息——这个逻辑倒是贯穿两个人交往的始终了


かれこれ二時間近く話をしていたことになる。

安心院の吉川家を出たのが午後五時過ぎ。二人が別府まで帰り着いたのは、途中で夕食に降りたせいもあって、すでに九時をまわった頃だった。

長時間の運転で、島田もさすがに疲れているようだった。ときおりすれちがう対向車のヘッドライトに、そのたび小さく舌を鳴らすのが聞こえる。

「ちょっと紅さんの家を覗いてみたいんだが、いいかな」

と、その島田が云いだした。

「構いませんよ」と答えたものの、江南は内心あまり気が進まなかった。安心院を出てからずっと、強い虚脱感に苛さいなまれていたからである。

睡眠不足と肉体的疲労が、その原因の大半ではあった。だが精神的な面でも、何やら気抜けしてしまったような、けだるい感じを否めない。

意気込んで遠出してきたものの、それにしては大した収穫も得られなかった気がする。もとより、何か明確な解答が見つかると期待していたわけではない。少しでも未知の情報が手に入れば、という程度の目的だったのだ。しかし……。

(……たとえば)

何となく自己嫌悪にかられつつ、江南は思う。

(吉川政子の許にも青司名義の手紙が届いていた、という話だったら、僕は満足したんだろうか)

熱しやすく冷めやすい、そんな己の性向は承知しているつもりだった。云ってしまえばそう、自分は子供なのだ。子供が新しいおもちゃを欲しがるように、自分はいつも何か刺激的なものを求めている。そしてその動きが少しでも単調であると、すぐに飽きて放り出してしまう……。

やがて車は、鉄かん輪なわの紅次郎宅に到着した。

夜は静かだった。空には薄く雲が広がっているようだ。淡く黄色く、闇に滲にじむように月が浮かんでいる。

島田が呼び鈴を押した。家の中でその音の鳴るのが、かすかに聞こえた。だが、しばらく待っても応答はない。

「おかしいな。明かりは点ついているのに」

訝いぶかしげに呟いて、島田は繰り返し呼び鈴を鳴らし、二度三度と戸を叩いた。

「もう寝てるのかなあ」

裏へまわろうとしたところで、島田は江南を振り返った。江南は門柱に肩を寄せながら目を伏せた。

「いや、いいか。また今度にしよう。──悪いね、江南君。無駄足を踏ませてしまったな。だいぶ疲れていると見える。さて、行こうか」

他们聊了将近两个小时。

离开安心院的吉川家时,已经是下午五点多了。由于途中下车吃了晚饭,他们回到别府时,已经过了晚上九点。

长时间的驾驶让岛田也显得有些疲惫。偶尔能听到他因为对向车的车灯而轻轻咂舌的声音。

“我有点想去阿红家看看,不过,小南可以吗?”

岛田提议道。

“没问题呀。”江南虽然嘴上答应了,但内心其实并不太情愿。自从离开安心院后,他一直被一种强烈的虚脱感折磨。

睡眠不足和身体疲劳占了主要原因,但在精神层面,江南也感到一种难以摆脱的倦怠。

他们兴致勃勃地远道而来,却似乎并没有得到什么重大的收获。虽说原本他也没有期待能找到什么明确的答案,只是抱着能获取一些未知信息的目的来的,然而……

(……假如,)

莫名的自我厌恶浮上心头的同时,江南思索着。

(假如吉川政子那里也收到了署名青司的信,我就会满足吗?)

江南自认为已经很了解自己那容易热情也容易冷却的性子了。说白了,他就是个小孩子。就像孩子总是渴望新的玩具一样,他也总在追求一些刺激的东西。而一旦那种行动稍微变枯燥了,他就会立刻厌倦并放弃……

不久,车子到达了位于铁轮的红次郎的家。

夜静悄悄的。天空中似乎漂浮着薄薄的云彩。月亮泛着淡淡的黄色,仿佛渗入黑暗般悬于高空。

岛田按下了门铃。隐约能听到房子里的铃声响起。然而,等了好一会儿,里面却没有传来任何回应。

“奇怪啊。灯明明还亮着。”

岛田疑惑地嘟囔着,反复按了几次门铃,又敲了两三次门。

“难道已经睡了吗?”

就在岛田准备绕到房子后面时,他回头看了看江南,江南正靠在门柱上,低垂着眼睛。

“好吧,还是算了,下次再说吧!——抱歉啦,小南,让你白跑一趟。你看上去已经很累了。来,我们走吧。”

江南同学你已经通宵一天又早起又没怎么吃饭又喝酒到凌晨第二天又把七八个同学家里都跑了一遍又坐长途车当天往返了!我赶春运也没这么大强度,小南还能坚持到现在已经是男大超强体力和耐力buff了(……)

鹿谷老师还是太体贴了,让小南在车上眯一会儿也好,回来的时候虽然有想确认的事情但会很好地关注到小南的状态,不管是温柔地问“いいかな”还是准备翻墙的时候看见小南撑不住了就立刻放弃打算回去休息,就是很体贴……

我比较在意的可能还有小南的自我厌恶感,之前一直觉得是不是身边的生死太多了让小南精神状态不太稳定,现在回来看好像即使是男大时期的小南,对自己的看法也说不上多好……不管是对自己没参与过的事情的负罪感(如果我当时没提前走是不是就能阻止他们灌女生酒),还是这里因为体会到了自己的“性格上的劣根性”而泛起的自我厌恶

其实热情来得快去得快容易倦怠正常来看就是人之常情,但是江南会把自己的这一面作为自我攻击的一个点,感觉孩子平时活得就应该……对自己不太好(。)心态上我是说,不太松弛……

感觉就完全可以理解小南对鹿谷老师的好感,一方面是鹿谷老师看上去做事非常游刃有余,能力很强让人安心,另一方面,因为鹿谷老师很可靠,那么小南对鹿谷老师很有分寸的温柔难免产生一点“稍微被他照顾一下也可以”的依赖

就是安全感吧,人总是需要一些安全感的


好行云流水一套操作

国道に出てO市へ向かう。

島田が少し窓を開けた。潮の香りを乗せて、夜風が吹き込んでくる。

「寒いかい、江南君」

「いえ、それほどでも」

虚脱感と、それに伴う自己嫌悪は相変わらずだった。

「悪かったね、朝から駆けまわらせてしまって」

「いえ。僕のほうこそ、すみません。こんな……何だかぐったりしちゃってて」

「気にすることはないさ。疲れてるんだよ」

言葉のとおり、島田はさして気を悪くしているふうでもなかった。左手をハンドルから離して、片方ずつ目をこすりながら、

「僕もある意味では、当て外れの気もしたけどね、別の意味じゃあ、今日の安心院行きは大収穫だよ」

「と云うと?」

「当てが外れたっていうのは、吉川誠一の消息に関する話だね。つまり、吉川が何らかの形で生きていたとしたら、細君に連絡を取っている可能性が多少なりともあるだろうと考えていたわけさ。けれどもあのとおり、そんな気配は微塵もない」

「でも島田さん、行方不明になってまだ半年だというのに葬儀まで済ませてしまったっていうのは、かえって何かあるようにも思えませんか」

「そりゃあそうだがね、僕の見たところでは、あの政子って女はどうやっても噓のつけるタイプじゃない。正直で人が好いのだけが取り柄の女さ」

「はあ」

「これでも、人間を見る目はけっこう鋭いつもりなんだよ。ま、坊主の勘とでも云うかな」

島田は一人でくすっと笑った。

「何にせよ、いま云った点では当てが外れたわけだ。──江南君、煙草を一本貰えないかな」

「煙草、ですか」

江南はちょっと驚いて聞き直した。島田が煙草を吸うのを、それまで見たことがなかったからである。

「セブンスターで良ければ」

と云って箱ごと手渡すと、島田は前方を見据えたまま、片手で器用に一本押し出して口にくわえた。

「数年前までは、ひどいヘヴィースモーカーだったんだよ。ところが一度、肺を悪くしてね、以来ほとんど吸わなくなった。一日に一本だけ──と、怠惰な生活の中でこれだけは自分に課してるんだ」

火を点けると、島田はさも美味そうに紫煙をくゆらせた。

车子驶上国道,朝着O市开去。

岛田稍稍打开了车窗。带着海潮气息的夜风轻轻吹了进来。

“会冷吗,小南?”

“不会,还好。”

虚脱感,以及随之而来的自我厌恶感依然挥之不去。

“抱歉啊,早上开始就让你到处奔波。”

“不,我才是,应该跟您说抱歉的。我这状态……总感觉浑身无力的。”

“别往心里去呀。你只是累了嘛。”

正如他所说的,岛田似乎并没有为此不悦。他左手离开方向盘,轮流揉了揉眼睛,接着说道:

“从某种意义上来说,我也因为期待落空而多少有点情绪呢,但从另一个角度来看,今天的安心院之行可是大有收获。”

“怎么说?”

“关于吉川诚一的消息,确实是落空了呢。也就是说,如果吉川还以某种形式活着的话,多少应该会联系他的妻子。但你也看到了,完全没有这样的迹象。”

“可是岛田先生,失踪才半年她就办完了葬礼,这不是反而让人觉得有点蹊跷吗?”

“那倒也是,不过在我看来,那个政子怎么看都不像是会说谎的人。她就是个老实善良的女人,这是她唯一的优点。”

“是吗。”

“别看我这样,我看人的眼光是很准的喔。哎,可以说是和尚的直觉吧。”

岛田自顾自轻轻笑了。

“不管怎么说,刚才说的那条的确是落空了——小南,能给我一支烟吗?”

“烟?”

江南有些惊讶地反问道。因为他从未见过岛田抽烟。

“如果你抽七星的话。”

江南把整盒烟递了过去,岛田一边目视前方,一边灵巧地用一只手抽出一支,叼在嘴里。

“几年前,我还是个重度烟民。但有一次肺搞出了点问题嘛,从那以后就几乎不抽了。现在每天限抽一支烟——这是我在这怠惰的生活中给自己定的唯一一条规矩。”

点燃香烟后,岛田一脸享受地吐出了紫色的烟雾。

看得我起立鼓掌(不是)鹿谷老师真神了,基本上引起小南自我厌恶的点都被鹿谷老师挨个四两拨千斤地顺了一遍

先调整一下环境让孩子透透气,然后顺着话头往下聊

小南讨厌自己状态低落——你只是累了嘛(以及揉揉眼睛我其实也累了嘛又不止你一个人)

小南讨厌这一趟奔波一无所获——是我的责任(我提议让你到处跑去核实的)而且我也并非看起来这么淡定我也因为期待落空了有点情绪(当て外れの気もしたけど),和你是一样的——也并不是完全竹篮打水从另一个角度来看还是有很大收获的(肯定小南一起出来的价值)

然后管小南要烟——鹿谷老师平时还是一天抽一根的我感觉他自己肯定带了,但现在管小南要就,感觉是给对方迁就自己的机会,一种转移注意力和提升一点点价值感的小手段(。)

最后分享了点私事,就关系近了嘛……

当然里面肯定有很多说法做法想法只是一种下意识的反应,是鹿谷老师本能地想把两个人的气氛往轻松的方向带(想让情绪低落的小南休息一下心情缓一缓)所以直觉这么说这么做了,但是就是感到,鹿谷老师真的看得太清楚感觉也太准了……小南怎么招架得住口牙


「だけど島田さん、それじゃあ事件の犯人は」

「一つ考えていることはある。いずれ話すけれども……それより今日の成果を、守須君に報告しなきゃならないんだろう」

「ああ、そう云えば」

江南はフロントパネルの時計に目をやった。十時四十分。

海岸沿いにO市へと続く国道は、車の数もすでにまばらである。ぽつぽつと散った赤いテールランプの間に、前を行くトラックの黒い巨体。並走する鉄路を流れていく列車の長い光……。

「電話してくれって云ってましたけど、どうせだから寄ってみますか」

島田の思わせぶりな台詞に煽られて、減退しかけていた気力がいくらか回復しつつあった。それを知ってか知らずか、島田はにやりと目を細め、

「守須君か。彼も、なかなかいい名前だな」

“可是岛田先生,那犯案的会是谁呢?”

“我有了一个想法。不过之后再告诉你……在那之前,我们不是得先向守须君汇报今天的成果嘛。”

“啊啊,这么说确实。”

江南瞥了一眼仪表盘上的时钟,已经十点四十分了。

沿着海岸通往O市的国道上,车辆已经变得稀疏。零星散落的红色尾灯之间,前方是一辆卡车的巨大黑色车身。平行的铁轨上,列车拖着长长的灯光缓缓驶过……

“他说过要打电话的,不过既然顺路,要不要去看看?”

被岛田那令人浮想联翩的话一撩拨,江南那几乎消耗殆尽的精神似乎一点点恢复了。岛田不知是否察觉到了这一点,他眯起眼睛,微微一笑,

“守须君啊。他这名字,也挺不错的嘛。”

有的侦探已经率先扔出点棒立直了!(怎么雀上了但就这个意思你懂吧.jpg)明牌你守须同学一定有点事了!(小南还一无所知虽然)

唉小南你真是太被鹿谷老师拿捏……稍微给你卖个关子你就精神了,鹿谷老师计划通啊计划通,不管是哪边的计划(……)

“被岛田那令人浮想联翩的话一撩拨,江南那几乎消耗殆尽的精神似乎一点点恢复了。岛田不知是否察觉到了这一点,他眯起眼睛,微微一笑”

我不好说!!怎么鹿谷老师是你的充电宝吗自带120W快充(指)我不知道说啥好!!

唉祝你们幸福…………


男大藏不住事啊男大!!

「お前のことだから、今日一日でもう、探偵ごっこはうんざりって顔なんじゃないかと思ってたんだけれど」

ティーバッグを放り込んだカップにポットの湯を注ぎながら、守須は半ばからかい口調で云った。

「意外にそうでもないんだね。島田さんが一緒だからかい」

「見透かされてるな」

江南は少々きまりの悪そうな薄笑いを見せた。

「まあ、とりあえず調査報告といこうか、探偵殿」

そして江南は、今日自分たちが入手した情報を、要領良く守須に伝えた。

「ふうん。なるほどね」

二杯目の紅茶を淹れて、守須は砂糖も入れずに飲み干した。

「──で? 明日はどうするつもりなんだい、ワトスン君」

「さて、どうしたものかな」

江南はごろりとその場に身を伸ばした。けだるそうに片肘を立てて頭を支えながら、

「正直云ってやっぱり、ちょっと気抜けした感じなんだよ。そもそも長い春休みで退屈だったんだろうな。毎晩、麻雀ばっかりやってさ。そこにあの、〝死者からの手紙〟だろう。無視できるわけがない。例によって、こいつは何かあると勇み立ってはみたものの……」

「おいおい。つまらない自己分析はやめろよ。島田さんが寂しがるぞ」

島田はしかし、骨張った顎を摘みながらにたにたと笑って、

「退屈凌ぎ、大いにけっこうじゃないか。多忙の中で想像力を死なせてしまうのに比べたら、よっぽど健全だと僕は思うねえ。僕にしても江南君と同じようなものさ。暇を持て余してでもいなけりゃあ、この年になってこんなことに首を突っ込んだりはしない。まあ、根が物好きで詮索好きだというのはあるがね。

ところで、守須君」

「はい?」

「安楽椅子探偵の意見を聞きたいな」

「そう来ると思いましたよ」

乾いた唇を舌で湿しながら、守須はにこりと笑ってみせた。

“以你这家伙的个性,我还以为今天一天下来,你肯定会满脸写着烦透了侦探游戏呢。”

守须一边把茶包扔进杯子,倒上热水,一边用略带调侃的语气说道。

“你倒是意外地还行呢。是因为有岛田先生和你一起吗?”

“被你看穿了啊。”

江南不好意思地露出了苦笑。

“哎呀,总之先来汇报一下调查结果吧,侦探阁下。”

接着,江南简明扼要地向守须传达了今天他们获得的信息。

“嗯。原来如此啊。”

守须泡了第二杯红茶,不加糖就一饮而尽。

“——所以呢?你明天打算怎么办,华生君?”

“是呢,该怎么办呢?”

江南在这大大地伸了个懒腰,恹恹地单手支着脑袋。

“说实话,我确实有点泄气了。说到底,我大概是因为漫长的春假实在无聊吧。每天晚上都在打麻将,然后就突然来了那封‘死者来信’,我不可能无视啊。就像往常一样,我这家伙一遇上事就会跃跃欲试,然而……”

“喂喂,这无聊的自我分析快打住吧。岛田先生会寂寞的哦。”

然而,岛田摸着瘦削的下巴,凉凉地笑了,

“打发无聊,不是挺好的吗?比起在忙碌中扼杀想象力,我觉得这要健康得多呢。我也和小南是同一类人嘛。如果不是闲得发慌,我都这个年纪了,才不会插手这种事。当然啦,我骨子里就是爱管闲事、喜欢刨根问底就是了。

话说回来,守须君。”

“嗯?”

“我想听听安乐椅侦探的意见。”

“我就知道你会这么说。”

守须舔了舔干燥的嘴唇,露出了微笑。

男大藏不住事啊男大!!是个人都看得出你充电了!!!

唉在喜欢的人身边是这样的,有buff精神恢复起来贼快……

鹿谷老师听小南的抱怨记得还听清楚不说,直接亮出自己锋利的一面不演了

基于鹿谷老师这里已经想通了大概,自然也就会知道对方是要利用江南做什么,在这里明晃晃地表现出不爽其实我感觉多少是带了点有点针对“江南把你当朋友你利用他做不在场证明”的不爽,想想钟表馆(还有其他馆),鹿谷老师对人家真凶的态度基本是:我又不是警察,你听完我说的之后想自首想潜逃都悉听尊便

而这里面对守须说话的时候明牌站小南这边说“我和小南是一类人嘛”“管管闲事有什么不好”,就是这种明牌的怒意和厌恶,这点攻击性在鹿谷老师的馆生涯中还真的挺少见的,几乎只出现在和小南有利益牵扯,尤其是伤害到小南的时候

唉这就是老婆的含金量啊鹿谷老师……!!


「実は昨日、話を聞いた時から、一つ考えていることがないでもないんです。ただこれは、推理っていうよりも単なる憶測の域を出ない思いつきなので、下手に真に受けてもらっても困るんですけれど」

「ふむ。江南君の云うとおり慎重派だね、君は。──で?」

「慎重派にしては大胆な思いつきなんですけどね。あんがい島田さんも、同じようなことを考えてるんじゃないですか」

“其实昨天听说了此事件后,我并不是一点想法也没有。只不过,这想法与其说是推理,不如说这只是一个停留在猜测层面的突发奇想,所以如果你们轻易当真,我反而会有些为难。”

“嗯,你果然和小南说的一样是个谨慎派呢——然后呢?”

“虽然我是个谨慎派,但这个想法却很大胆。说不定岛田先生也在考虑类似的可能吧?”

这段(包括上段)应该不是我的错觉,鹿谷老师确实就是话里话外有在明示“小南和我是一边的”,而且这弦外音明显是敲打守须的


(前略)──島田さん」

「何かな、名探偵」

「ひょっとして青司と吉川誠一の年齢や背恰好、もう調べてあったりしませんか」

「ははっ。鋭いね、さすがに」

島田は嬉しそうに歯をこぼした。

「吉川は青司と同い年、当時四十六歳だった。体格はともに中肉中背。ちなみに、血液型も同じA型だ。焼死体から検出されたのも、当然ながらA型だった」

「どうやってそんなことまで調べたんですか」

江南が驚いた顔で訊くと、島田は照れたように頰をさすりながら、

「おや、云ってなかったかな。ちょっとその、警察にコネがあってね。──さて守須君、仮に中村青司と吉川誠一の入れ替わりがあったとしてだ、じゃあ君は、どのように事件を組み立て直す?」

“(前略)——岛田先生。”

“怎么了,名侦探?”

“青司和吉川诚一的年龄和身高体型,我想您不会没有调查过吧?”

“哈哈,真是敏锐啊,果然名不虚传。”

岛田开心地露出了笑容。

“吉川和青司同岁,当时都是四十六岁。两人的体格也都是中等身材。顺便一提,血型也都是A型。从烧焦的尸体中检测出的血型,自然也是A型。”

“你是怎么查到这些的?”

江南一脸惊讶地问道,岛田有些害羞地摸了摸脸颊,

“哎呀,我没提过吗?其实,我在警察那边有点关系来着。——那么,守须君,假设中村青司和吉川诚一互换了身份,你会如何重新梳理这个案件?”

不得不说每次小南很直白地表达对鹿谷老师惊讶/欣赏/感激这类感情的时候鹿谷老师立刻就会败下阵来装不动b了感到不好意思!!一种天赋压制……在江南同学真诚是必杀技面前没有一条社交技巧可以派上用场呢鹿谷老师……


「さあ、何とも」

 守須はガラステーブルの上の煙草に手を伸ばしながら、

「それで今日の帰り、紅次郎氏の家に寄ってみたわけですか」

「そう。紅さんに会って、ちょっと探りを入れてみようと思ったんだが」

「島田さん」

 どうしてもいたたまれぬ気分になって、守須は云った。

「そういうことはやめておくべきだと、僕は思いますね」

「おやおや。急にどうしたんだい」

 島田は多少、面喰らった様子だった。

「さしでがましいようですけど、いくら島田さんが紅次郎氏と親しくしていらっしゃるにしても、そこまで立ち入った問題を今さら詮索するのは、どうでしょうか」

 守須は静かな眼差しで島田を見据えた。

“这个啊,该怎么说呢,”

守须的手伸向了玻璃茶几上的香烟,

“所以你今天回来时,顺路去了红次郎先生家?”

“没错。我本打算和阿红见个面,稍微试探一下他的。”

“岛田先生。”

守须终于按捺不住开口道,

“我认为您应该停止这种行为。”

“哎呀哎呀?怎么突然这么说呢?”

岛田略略露出一副惊慌失措的表情。

“虽然我这么说可能有些僭越,但即便您与红次郎先生交情匪浅,事到如今还去深究那些敏感问题,这妥当吗?”

守须用沉静的目光直视着岛田。

两位已经摸到底牌的选手对着演(……)

鹿谷老师这个故作惊讶真是太好笑了演点好的(不是)


天啊见多了鹿谷老师照顾小南今天让我捡到小南站出来给鹿谷老师解围了

「それにね、僕は思うんです。たとえば殺意なんていう極端な感情を長く心に維持しつづけるのは、普通に想像するよりも遥かに大変なことだ、と。

 もしも半年前のあの事件を起こしたのが青司で、彼が同時に、和枝夫人だけではなく、千織を死なせた若者たちや弟の紅次郎氏に対しても殺意を抱いていたのだとしたら──その殺意が狂気という形で爆発したのだとしたら、彼は夫人を殺して、返す刀で紅次郎氏や若者たちまで殺そうとしたんじゃないでしょうか。いったん身を隠しておいて、半年も経った今になってあんな脅迫状めいたものを出す、そうしてたとえば彼らへの復讐を開始しようなんてね、人間の神経はそれほど強靱にできてはいないと思うんですよ」

「…………」

「お湯、まだあるか、守須」

 と、そこで江南が云いだしたのは、黙り込んでしまった島田に対する助け舟のつもりらしかった。

「沸かそうか。もう足りないから」

「いや。それならいいさ」

 江南は仰向けに寝転がって腕を組んだ。

「ま、島田さんも俺も暇人だからね、お前のポリシーはともかくとして、もうちょっと探偵ごっこを続けてみるから」

「無理にやめろとは云わないよ」

 守須はいくぶん声を和らげて、

「だけどね、他人の心の触れてはいけないところに土足で踏み込むような真似は、なるべく避けるべきだと思う」

「分ってるさ」

 江南は小さく欠伸をして、それからぼんやりと独りごちた。

「角島の連中、今頃どうしてるのかな」

“而且啊,我是这么想的。像杀意这么极端的感情,要长期保持在心里,其实比一般人想象的要困难得多。假设半年前那起事件的凶手是青司,而他不仅对和枝夫人,连带害死千织的那群年轻人、甚至对亲弟弟红次郎先生都心怀杀意的话——当这种杀意以疯狂的形式爆发时,他很可能在杀害夫人后,转手就对红次郎先生和那些年轻人下杀手。要说他能隐忍半年之久,现在才寄出那种恐吓信似的东西,开始实施复仇计划......人类的神经,恐怕还没坚韧到这种程度吧。”

“…………”

“还有没有热水呀,守须?”

这时江南开口说的话,似乎是想给陷入沉默的岛田解围。

“要烧吗。已经不够了。”

“不用。没了就算啦。”

江南仰面躺下抱着胳膊。

“嘛,反正岛田先生和我都是闲人,你的原则暂且不论,我们两个再继续玩会儿侦探游戏吧。”

“我不会强行要你们停止的。”

守须稍微缓和了语气,

“但是啊,触碰他人内心的隐秘,就像穿着脏鞋进到人家里不该进的地方,能避免还是避免为好。”

“我知道的啦。”

江南小小地打了个哈欠,然后怔怔地自言自语道。

“角岛的那些人,现在都在干什么呢?”

天啊天啊见多了鹿谷老师照顾小南今天让我捡到了小南给鹿谷老师解围,鼓掌!!

虽然这个时候鹿谷老师根本没在下风估计是在想事呢(。)但小南以为守须很不客气地让鹿谷老师收手是冒犯了鹿谷老师于是出来帮鹿谷老师说话……可爱呢可爱呢……小南这种虽然比鹿谷老师小很多但也会有护着对方的意识的地方就超级可爱…………很好很好的小朋友!!


夕闇が近い。

 翳りはじめた海。その中にぼんやりと溶け込むような風情で浮かぶ島影を、江南は堤防の上に立って眺めていた。海のほうへ一段降りたところでは、島田が細長い身を屈めて、子供の釣り遊びの邪魔をしている。

 結局、二人はここ──S町までやって来ていた。

 中村青司が実は生きているのではないか。昨日彼らが到達したその解答を支持するような、何らかの手がかりを探すことが、今日この地を訪れた目的である。問題の角島を一度見てみたいという思いもあった。

 しかし、半日をかけて付近の住人や漁師に話を聞いてまわった結果、集まったのは月並みな幽霊譚だけだった。実質的に推理を進展させるようなものは何も摑めぬまま、港から少し離れたこの場所で、二人は疲れた身体を休めていた。

 江南は煙草をくわえると、その場に腰を下ろし、足を伸ばした。

 間近で揺れる波のざわめきに耳を傾けながら、ブルージーンにオリーブグリーンのブルゾンを着た島田の背中を見やる。子供に釣り竿を持たせてもらい、無邪気な声を上げているその様子は、とても三十代後半の男には見えない。

 おかしな人だな、と江南は思う。そして昨夜、期せずしてこの島田と守須が気まずい雰囲気になってしまったことを思い出し、ふっと息を落とした。

 島田と守須、二人は対照的な性格だと云える。島田を陽とすれば、守須は陰。どちらかと云うと生真面目で内向的な守須の目には、島田のあっけらかんとした、己の興味や関心にあまりにも忠実な言動が、軽率な野次馬根性として映ったのだろう。ことに島田は、守須や江南よりもずっと年上だ。だからよけい癇にさわったのかもしれない。島田は島田で、せっかくの楽しみに水を差す守須の良い子ぶりに、いくぶん鼻白んだふうだった。

黄昏迫近。

开始笼罩阴影的海。江南站在堤坝上眺望着仿佛要溶入逐渐昏暗海面中的朦胧岛影。在靠海地势稍低一截的地方,岛田正弯着瘦高的身子,给孩子们的钓鱼游戏捣乱。

最终,两人来到了这里——S町。

中村青司真的还活着吗?他们今天来到此地,正是为了寻找是否有什么线索能支撑他们昨天得出的这个结论。此外,他们也想看看谜题所在的角岛。

然而,两人花了半天时间向附近居民和渔民打听,却只收集到了老套的鬼故事。一条能把推理向前切实推进的线索都没抓住,两人只好在这个离港口稍远的地方休息起了疲惫的身体。

江南叼着烟,就地坐下,伸直了腿。

他听着近处海浪起伏的喧嚣声,望向身穿蓝色牛仔裤和橄榄绿防风夹克的岛田的背影。这人让小孩拿着钓竿,发出了天真快活的声音,这模样完全看不出是年近四十的男人。

真是个怪人啊,江南心想。然后他又想起昨晚岛田和守须意外陷入尴尬气氛的场面,轻轻叹了口气。

可以说,岛田和守须是性格相反的两个人。如果说岛田是阳,那么守须就是阴。相对的,认真内向的守须眼中,岛田大大咧咧、过于忠实于自己兴趣和关心的事物,这样的言行大概被他看作轻率的看热闹心态了吧。尤其岛田比守须和江南年长许多,这点恐怕也让守须更为光火。而岛田这边,难得的乐趣被泼了一盆冷水,守须这副乖孩子做派也让他颇感扫兴。

唉小南真的没事就在看鹿谷老师我已经习惯

友人昨晚大为光火第二天小南还是跟鹿谷老师一起出来跑调查,这次甚至就算没什么收获也没有让小南变得很倦怠(……)唉感觉有的人已经悄悄开始偏心我不说

这侦探游戏对小南来说已经变成和鹿谷老师一起的纯粹的游戏了

游戏最重要的一点就是其目的并不是结果,和谁一起度过那些时间才是重要的……

小南其实也挺懂鹿谷老师的,主要是他不会把鹿谷老师往坏了想(。)可能小南心里看鹿谷老师特立独行的一面也像看小孩……

我感觉鹿谷老师这种能和小孩子玩到一起的个性其实和他那种凉薄的感觉有点一脉相承……就是“社会外”或者说超出现实社会(小孩子是还没进社会)的存在嘛,鹿谷老师也是看各个事件都当游戏和谜题,并不太在意其中现实的部分,包括人命

小南被鹿谷老师吸引是不是某种意义上来说也是小南身上很纯粹天然的部分让他能够触摸到鹿谷老师呢……就像是小孩子会被奇妙的东西吸引一样,对于小南来说,鹿谷门实这样一个超出“日常生活”的对象几乎不可能不引起他的好奇心和冒险欲


「そろそろ行きませんか、島田さん」

 やがて、江南は上から呼びかけた。

「帰りも一時間以上はかかるんでしょう」

「そうするか」

 島田は子供に竿を返し、手を振って別れを告げた。長い足でひとっ飛びに駆け上がってくる。

「子供好きなんですね」

「まあ、そうかな」

 島田は照れるふうもなく応えた。

「何にせよ、若いというのはいいことじゃないか」

 堤防沿いの道に降りると、二人は肩を並べて歩きだした。

「結局、何もありませんでしたね」

「おや、そうかい」

 島田はにやにやと目を細めながら、

「幽霊の話を拾ったじゃないか」

「あんなの、どこにでもある噂ですよ。人が変な死に方をしたりすると、必ずあの手の怪談が出てくるんだから」

「いや。案外そういうところにこそ、真実ってやつは潜んでるんじゃないかと僕は思うがね」

“我们差不多该走啦,岛田先生。”

不一会儿,江南从上方招呼道。

“回去也要花一个多小时吧。”

“那就回吧。”

岛田把钓竿还给小孩,挥手告别。长腿一蹬,轻轻巧巧地一跃而上。

“您很喜欢小孩呢。”

“嗯,算是吧。”

岛田毫不忸怩地大方回应。

“不管怎么说,年轻总是好的,不是吗?”

沿着堤防边的道路一路向下,两人并肩走着。

“结果还是一无所获呢。”

“哦?是这样吗?”

岛田眯起眼睛,狡黠地笑笑,

“不是收获了幽灵传说吗?”

“那种东西,属于哪里都会有的流言啦。只要有人死得蹊跷,肯定就会有那种怪谈出现的。”

“非也。我倒觉得,说不定正是这种无稽之谈,才隐藏着所谓的真相呢。”

我觉得小南就是心里有一部分会把鹿谷老师当小孩!!萌啊萌……

鹿谷老师说的这句「何にせよ、若いというのはいいことじゃないか」(“不管怎么说,年轻总是好的,不是吗?”)究竟是不是也是对小南意有所指……小南也是年轻人嘛!年轻很好啊,这种感觉(比划

两个人沿着海边并肩走不知为何脑子里浮现出很多日剧画面,这真的不是约会定番吗


梅菲斯特

 色黒の頑丈そうな若者が道端にいて、器用な手つきで網を繕っていた。まだ二十歳前だろう。熱心に手許を見つめる表情には、少年のあどけなさが残っている。

「僕はねえ、江南君」

 島田が云った。

「君の仲間──いや、元仲間たちが、角島の幽霊に魅入られないよう祈らずにはいられないよ」

「どういう意味ですか」

「つまりだ、角島の幽霊の正体は他ならぬ、死んだはずの中村青司だってことさ。青司はやっぱり生きていて、あの島にいる。そこへ君の元仲間たちは、のこのこと出かけていってしまったんじゃないか」

「でもそれは……」

「あのう」

 と、とつぜん耳慣れない声がした。驚いて後ろを振り返る。声の主は網を繕っていた若者だった。

「あんたたち、島へ行った大学生の知り合いかい」

 網を両手に持ったまま、若者は大声で問いかけてきた。

「そうだよ」

 一瞬のためらいもなく答えて、島田は若者のほうへすたすたと歩み寄っていった。

「君、彼らを知ってるの?」

「あの人らは、俺と親父とで島まで送ってったんだ。今度の火曜日にまた、迎えにいくことになってるんだ」

「そうかい」

 弾む声で云って、島田は若者のそばに屈み込んだ。

「なあ君、島へ渡った連中にさ、何か変わった様子はなかったかな」

「別になかったけど。えらくはしゃいでたよ。俺、あんな島のどこが楽しみなのか、さっぱり分らんけど」

 ぶっきらぼうな口振りではあったが、島田を見る目は人懐っこそうに光っている。短く刈り込んだ髪をがりがりと搔きながら、厚い唇の間に真っ白な歯を覗かせて、

「あんたたち、幽霊の話を調べてるのかい」

「ああ、うん。まあそんなとこだな。ねえ、君はその幽霊、見たことあるの」

「ないよ。ありゃあ、ただの噂だ。お化けなんて信じないよ、俺」

「お化けと幽霊は違うだろう」

「あれ、そうなのかい」

「誰の幽霊だか知ってる?」

「中村青司とかって奴だろ。それと、その奥さんもって話だな」

「じゃあね、君はその中村青司が、角島で生きているって考えたことはないかい」

若者は不思議そうに目をぱちくりさせて、

「生きてるってか。その人、死んだんじゃないの。だから幽霊にもなるんだろ」

「死んでないのかもしれないのさ」

島田は大真面目な口調で、

「たとえば、離れの十角館に明りが点いてたって話、あれは本当に青司が灯したのかもしれないね。青司の姿を見たっていうのも、幽霊だなんていうよりはさ、彼が実は生きていると考えるほうが、まだしも現実的じゃないか。島に近づいたモーターボートが沈んだっていうのもあったね。これは自分の姿を見られた青司が、釣り人を殺して沈めたのかもしれない。どうかな」

「あんた、面白い人だな」

若者はおかしそうに笑った。

「でも、ボートの話はぜんぜん違うよ。だって俺、あのモーターボートが引っくり返るとこ、見てたもの」

一位肤色黝黑的健壮青年在路边,正用灵巧的双修补渔网。他大概还不到二十岁,表情专注地凝视着手头的东西,脸上还残留着少年的稚气。

“我说啊,小南。”

岛田说道。

“我不得不祈祷你的同伴——不,前同伴们可千万不要被角岛的幽灵附身了哦。”

“这是什么意思呢?”

“就是说,角岛幽灵的真身不是别人,正是本该死去的中村青司。青司果然还活着,在那座岛上。而你的前同伴们不是大摇大摆地跑到人家那里去了嘛。”

“可那是……”

“那个……”

耳边突然传来一个不太熟悉的声音,江南惊讶地回头望去。这声音来自正在补网的青年。

“你们是那些去岛上的大学生的熟人吗?”

青年的双手仍拿着渔网,大声问道。

“是的。”

岛田毫不犹豫地一口应下,快步走向青年。

“你认识他们?”

“那些人是我和老爸送去岛上的,定好了这周二再去接他们。”

“是这样吗?”

岛田声音雀跃地说着,蹲到青年身旁。

“我说啊,你看去岛上的那群人,有没有什么异样啊?”

“倒没什么特别的。不过他们可兴奋了。我是完全不懂那种岛有什么好玩的。”

虽然语气生硬直接,但青年看岛田的眼神却透着亲近。他一边用指甲搔着剪短的头发,厚嘴唇间露出雪白的牙齿,

“你们在调查幽灵传说吗?”

“啊啊,嗯。差不多是吧。我说,你见过那个幽灵吗?”

“没有啊。那只是流言啦。我才不信什么妖怪呢。”

“妖怪和幽灵不一样的吧?”

“咦,是这样吗?”

“知道是谁的幽灵吗?”

“那个叫中村青司的家伙对吧。还有说是他老婆也是啊。”

“那,你有没有觉得,那个中村青司,可能现在还在角岛活着?”

青年不可思议地扑闪着眼睛,

“活着……吗?那人不是死了吗?所以才变成幽灵的吧。”

“说不定没死呢。”

岛田用异常认真的语气说,

“比如说,别馆十角馆亮起了灯,那说不定真是青司点的灯呀。而说看到了青司的身影的,与其说是幽灵,不如认为他其实还活着更现实吧。还有靠近岛的摩托艇沉没事件。这可能是青司被人看到了身影,所以他杀了钓鱼人弄沉了摩托艇。怎么样?”

“您真是个有趣的人。”

青年忍俊不禁。

“不过摩托艇的事完全不对哦。因为我亲眼看到那艘摩托艇翻船的。”

这里的鹿谷老师太非人感了,说的每句话都不慈不仁不祥,对小南轻描淡写地说「君の仲間──いや、元仲間たちが、角島の幽霊に魅入られないよう祈らずにはいられないよ」(“我不得不祈祷你的同伴——不,前同伴们可千万不要被角岛的幽灵附身了哦。”)实在是太梅菲斯特了……一个“前”字真是冷到极点……

这种异样的雀跃和玩味的语气真是恶魔低语……(赞叹

对隔岸进行中的杀人事件抱以这种饶有兴趣甚至玩味雀跃的态度,天啊法外狂徒……固然鹿谷老师不自己下场(我感觉他也不爱下场)但是思想上确实就法外狂徒

鹿谷老师在小南面前之前姑且还会好好装一下人样——当然,他对小南的温柔和人性也是真的,但这里突然不藏着自己凉薄甚至非人性的一面了就特别好看……我猜小南多少是会被这样的鹿谷老师蛊到的,毕竟小南对一些超出日常经验的危险的东西一直是有一种说不出的好奇和迷恋的感觉……也是小南天性里的一环,鹿谷老师只是恰好在这个时机替他揭示了一角罢了

从这个意义上说小南后面无法摆脱馆的阴影可能也是性格上就注定了(……)会被鹿谷老师身上的危险性吸引,就一定会被馆一次次捕获

但我要说鹿谷老师你老婆是一位真诚善良的男大,男大毕业后是个真诚善良的男社畜,真是太好了,不然真不知道最后鹿谷老师会不会越过那条线

什么叫道德准绳,小南就是鹿谷老师的道德准绳啊!!字面意义就那条绳!!不然就哥们这个性格在深渊边上站久了迟早会想下去看看的我感觉……


「何?」

「あの日は波が高くてね、俺、ちょうどそこに居合わせたもんだから、やめときなって止めたんだ。どうせあの島の辺じゃあ雑魚しか釣れないっていうのも教えてやったのに、聞かずに出てったんだ。そしたらこっちを出てすぐ、島へ近寄りもしないうちに、高波を喰らってあっと云うまさ。年寄りは幽霊が沈めたなんて云ってるけど、ただの事故だよ、あれ。

 それにね、あんた、『釣り人を殺して』とか云ったけど、誰も死んじゃあいないよ。乗ってた人はすぐに助けられたんだ」

 傍らでやりとりを聞いていた江南は、思わず噴き出してしまった。島田はつまらなそうに口を尖らせて、

「それじゃあまあ、ボートの件は取り消すことにしよう。しかしそれでもね、うん、青司は生きているんじゃないかと思うんだよ、僕は」

「生きていて、あの島に住んでるって云うのかい。食べ物はどうしてるんだい」

「モーターボートがあるのさ。それをどこかに隠していて、ときどきこっちへ買い出しにくるんじゃないかな」

「さてねえ」

 と、若者は首を傾げた。

「無理な話だと思う?」

「どうかなあ。夜のうちにJ崎の裏側から上がるんなら、無理でもないか。あのあたりはほとんど人が通らないし。けど、岸にボートを繫いどいたら、いつか見つかっちまうだろ」

「そこは何とか隠すのさ。とにかく海が時化てなければ、モーターボートでも充分に行き来できるわけだろう」

「ああ。今ぐらいの気候だったら、エンジンさえ付いてりゃあそう難儀でもないよ」

「ふんふん」

満足げに鼻を鳴らすと、島田は勢いよく立ち上がった。

「いやあ、どうもありがとう。うん。いいことを教えてもらった」

「そうなのかい。あんた、面白い人だね」

若者に手を振ると、少し先の路上に駐めてある車に向かって、島田はさっそうと歩きだした。江南が慌ててあとを追い、横に並ぶと、

「どうだい、江南君」

島田はにたりと笑って云った。

「大した収穫じゃないか」

いったい今の話が「大した」収穫なのかどうか。判定に迷うところだが、少なくとも、中村青司生存の可能性を否定するものではなかったと云える。

「そうですね」と相槌を打つ一方で、

(いずれにせよ──)

堤防越しに暮れなずむ海を見やりながら、江南は思う。

(よりによって連中、問題の多い場所に乗り込んでいったもんだな。まあ、そうそうめったなこともないだろうけれど)

黄昏の奥へと、角島の黒い影は静かに溶け落ちようとしていた。

“什么?”

“那天风浪很大呢,我正好在场,就劝他们别去了。我还告诉他们那岛附近只能钓到小鱼,可他们不听我的就出海了。结果离岸没多久,还没靠近岛就被大浪打翻了。老人们说是幽灵弄沉的,其实就是个事故。还有啊,你说‘杀了钓鱼人’,可根本没人死啊。落水的人马上就被救上来了。”

一旁听着的江南没忍住笑喷出了声。岛田一脸无趣地撅起嘴:

“那摩托艇的事就当我没说吧!不过我还是觉得,青司有可能还活着啊。”

“活着住在岛上吗?那他怎么解决吃饭问题?”

“有摩托艇啊。就不能藏在什么地方,偶尔来这边采购吗?”

“这个嘛……”

青年歪着头。

“你觉得不现实?”

“怎么说呢。要是趁夜从J岬背面靠岸倒有可能。那边基本没人经过。但船系在岸边迟早会被发现的吧。”

“想办法藏起来呗。总之只要海上不起风浪,摩托艇往来完全可行吧。”

“这倒是。现在这种天气,只要有引擎也不算什么难事。”

“嗯哼~”

岛田心满意足地哼了一声,猛地站起身。

“哎呀,真是多谢你了。嗯,告诉了我这么好的事情。”

“是这样吗。你还真是个有趣的人啊。”

岛田向年轻人挥挥手,利落地走向停在稍前方路上的车子。江南慌忙追上去,与他并肩,

“怎么样啊,小南?”

岛田狡黠地笑着说。

“这不是巨大的收获吗?”

刚才的对话到底算不算“巨大”的收获呢,虽然他难以判断,但至少可以说,刚才的情报并没有否定中村青司还活着的可能性。

“是啊。”江南一边附和着,

(不管怎么说——)

视线越过堤防望向暮色渐深的大海,江南想着。

(偏偏是那群人去了谜团丛生的地方。不过,应该不会那么轻易出大事吧。)

暮色深处,角岛的黑色轮廓正悄然溶化、滴入水中。

拿到最后一张牌的侦探已经解出全部的手法只剩WHO DONE IT了,小南还在可可爱爱地“难以判断算不算巨大的收获”,鹿谷老师这会儿的开心和雀跃估计除了对解开谜题的高兴以外还有对小南的微妙的……嗯……还没有想明白整件事的老婆困扰的样子还挺可爱,的心情——我觉得肯定有啊!!

但是鹿谷老师信口开河(?)结果翻车了,小南没忍住笑喷,鹿谷老师撅嘴表达不满真是太好笑………

小南这个笑喷感到和黑猫馆听说鹿谷老师怕大螂是一个反应,就是鹿谷老师也有翻车的时候啊~感觉小南在鹿谷老师身边真是很放松……鹿谷老师也非常愿意配合气氛地闹一下,可爱呢可爱呢……


喂有人在顺竿爬我真无语

「本当に僕が一緒でもいいんですか」

 O市から亀川へ向かう車中、江南は念を押すように尋ねた。ハンドルを握る島田は、前方を見たまま幾度も頷き、

「構わないさ。千織さんと君とは知り合いだったんだし、君は今回の怪文書の、云わば被害者でもあるわけなんだからね。だいいち君だって、ここまで来て置いてけぼりにされたんじゃあつまらないだろう」

「ええ。そりゃあそうですけど……」

 一昨夜の守須恭一の忠告が、心に引っかかって離れないのだった。

 自分たちの単なる好奇心から、そこまで他人のプライバシーに立ち入っても良いものなのかどうか。

 江南や守須が思うほど、自分と紅次郎は水臭い間柄ではないから──と、島田は云う。守須の考え方や態度は少しストイックすぎるのではないか、とも。

 島田の気持ちはよく分った。最初はまんざらでもない顔で推理ゲームに参加していた守須が、とつぜん示したあの潔癖さには、江南もどちらかと云えば辟易したほうなのである。が、それにしてもやはり、つい三日前に訪ねていったばかりの自分が今日また、のこのこと紅次郎のところまでついていくのには、強い抵抗と後ろめたさを感じずにはいられなかった。

「そんなに気がひけるんだったら江南君、この三日間で僕たちが、すっかり親友同士になってしまったことにしようじゃないか。で、僕が嫌がる君を無理やり引っ張ってきたと。どうだい? それでいいだろう」

 島田が真顔で云うのを聞きながら、つくづく面白い人だな、と江南は思う。

“我也跟着一起去真的好吗?”

从O市驶向龟川的车上,江南确认般地问道。握着方向盘的岛田目视着前方,频频点头,

“没关系的。你和千织小姐也认识,而且你也算这次诡异来信的受害者啊。而且说到底,都到这一步了再把你丢下,你会失落的吧?”

“嗯。那确实也是……”

两天前的夜晚,守须恭一给出的忠告,依然萦绕在江南心头挥之不去。

单纯出于他们的好奇心,就如此深入地涉足他人的隐私领域,这究竟是否妥当呢。

他和红次郎的关系并不如江南或守须所想的那么生疏──岛田是这么说的。他还提出,守须的思考方式和处世态度是不是有点太教条主义了?

江南完全能够体会岛田的心情。最初还一脸兴致缺缺地参与推理游戏的守须,突然表现出那样的精神洁癖,江南对此其实多少有些尴尬。但即便如此,对这个三天前才去拜访过,现在又大喇喇跟着去红次郎家的自己,江南还是不禁生出了一股强烈的抵触感和愧疚感。

“小南心里这么过意不去的话,你就当这三天我们已经完全变成亲密挚友了吧。于是呢,我强行拽着不情不愿的你过来了,怎么样?这样就没问题了吧。”

听着岛田一脸认真地说着这番话,江南由衷地想:他真是个有趣的人啊。

鹿谷老师真是区区三天已经摸透了小南这个人……“而且说到底,都到这一步了再把你丢下,你会失落(感到扫兴)的吧?”

这接续词原文还写的是假名我第一眼都没反应过来后来反应过来写成汉字是“第一”,就是鹿谷老师前面列举了几个理由什么你和千织小姐认识啊你也是信件受害人啊,但比以上理由更底层更主要一个原因是,到这里了再抛下你,你会不开心,这一条是我真正的考量

我真是无话可说,我看到这句又有点感慨又有点心软,唉……

守须在勾起江南的尴尬、自我反省自我批评以后,小南其实多少有点不敢继续自己之前投入很多热情的“侦探游戏”,这个他自己都不站在自己这边的时刻,反倒是鹿谷老师始终很坚定地站在小南这边,甚至直接把责任揽到自己身上(我强迫你来的你别管)不让小南背负道德包袱

而且对于已经出掉所有牌的鹿谷老师来说,剩下的调查也的确只是陪小南玩“侦探游戏”,然后等着对答案而已

这种很微妙的温柔的地方就看得我心软软……

但话说回来什么叫そんなに気がひけるんだったら江南君、この三日間で僕たちが、すっかり親友同士になってしまったことにしようじゃないか(小南心里这么过意不去的话,你就当这三天我们已经完全变成亲密挚友了吧)这话怎么又宽慰老婆又顺竿爬这一句话能同时有两个效果我真是百思不得其解!!太无语了!!喂有人在顺竿爬占老婆便宜别以为我看不出来!!谁跟你亲密挚友呢人小南妹说过呢!!

……算了小南心里确实你俩已经比亲密挚友还亲了根本不带反驳的还在那里想他真是个有趣的人,实在是被你鹿谷门实迷得可以

唉祝你们幸福…………(感觉这两天说了好多这句话)

这才三天,怎么想都是闪婚啊…………


ただ単に好奇心が旺盛なだけではない。自分などよりもずっと鋭い観察力や洞察力を、この人は確かに持っていると思う。一昨夜、守須が云いだした中村青司生存説にしても、そのくらいのことはとっくに考えついて検討済み、というふうだった。

守須と島田の決定的な相違点は、守須がある意味で妙に保守的な現実主義者なのに対して、島田はまるで夢見る少年のような、ある種のロマンティストだということだろう。興味を抱いた現実の事件を巡って、奔放な想像力を働かせてお気に入りの可能性を導き出すと、あとはそれを一つの〝夢〟のようなものにまで昇華させてしまう。何だかそんなふうにも見える。だから──。

もしかすると島田にとってみれば、そうしてできあがった〝夢〟が現実の真相と一致するかどうかは二の次、三の次の問題にすぎないのかもしれない。

不单单是好奇心旺盛,江南可以确定,这个人的确有着比自己更敏锐的观察力和洞察力。即便是两天前的夜里守须提出的中村青司生存说,他也仿佛早就想到并推敲过了。

守须与岛田的决定性差异,大概就在于,守须某种意义上是个微妙的保守派现实主义者,而岛田则更像个爱做梦的少年,属于某种浪漫主义者吧。他围绕着感兴趣的现实事件,展开奔放的想象力,推导出自己中意的某种可能性后,就会将之升华成一个近乎于“梦”的存在。江南总感觉,岛田看起来就是这样的人,因此——

对岛田而言,如此创造出来的“梦”是否与现实的真相吻合,恐怕只是次要又次要的问题。

这里有点010来阐述艺术思想了笑……但是我确实觉得馆的魅力点反而就是那些很模棱两可的你用超现实的诅咒或祝福也能解释当然你用合理的理性解释也可以的地方,说白了就是,故弄玄虚!造成的那种梦幻感确实很迷人……

虽然可能对于推理小说来说故弄玄虚只是烟雾弹推理才是要点但对不起啊010的推理部分实在是太不好看了!我买椟还珠我天天沉迷于玄虚的部分!!这是不是与现实吻合对我来说确实是次要又次要的问题!我看的时候满脑子都是我男同呢!!(………)

鹿谷老师其实也是这种和现实隔得很远很抽离其外的人了,小南越是和他走得近,应该越是能明显地感觉到鹿谷老师这种凉薄的底色吧……

但是这种对现实抽离的甚至玩味的态度,对小南来说怎么不迷人呢……鹿谷老师眼中现实之外(是“之外”,不是“之上”)的那个“梦”究竟是什么,小南难道不会想知道吗我觉得他一定想去触摸到的……


「そうかい? 一昨日──二十七日の夜、ここに寄ったんだけど、呼んでも出てこなかったね」

「そいつは悪いことをしたな。締切間近の論文があって、この二、三日は電話も来客も居留守を決め込んでいたんだ」

「ありがたくないねえ。友だち甲斐、ないよ」

「すまん。お前と分ってれば出たんだがな」

 カップを二人に渡して、紅次郎は江南の向かいのソファに腰を下ろした。

「訊きたいことというのは? 江南君が一緒のところを見ると、まだあの、兄の名を騙った悪戯の手紙に関わっているのかな」

「そうだよ。しかし、今日来たのはちょっと違うんだ」

 島田は一呼吸おいてから、「実はね」と続けた。

「亡くなった千織さんについて少々、立ち入った話が聞きたいんだよ」

 カップを口に運ぶ紅次郎の手が、ぴたりと止まった。

「千織について?」

「嫌な質問をするぜ、紅さん。許せないと思ったら、殴ってもいい」

 そして島田は、単刀直入に切り出した。

「千織さんは、ひょっとして紅さんの娘だったんじゃないのかい」

「莫迦な。いきなり何を云いだすんだ」

 紅次郎は即座にそう答えたが、江南には彼の顔から一瞬、血の気がひいたように見えた。

「違うのかい」

「当たり前だ」

「ふうん」

 島田は籐椅子から立ち上がり、江南の隣に席を移した。紅次郎は憮然と腕組みをしている。その顔をじっと見据えながら、島田は続けた。

「無礼は承知のうえだ。怒るのも当然だと思う。けれどもね、紅さん、僕はどうしても確かめておきたいんだ。千織さんは、紅さんと和枝さんの間にできた子供だったんだろう」

“是吗?前天——二十七日晚上,我们倒是来过这里,就是怎么叫门都没人应呢。”

“那真是怪我了。我论文要截稿了,这两三天不论是电话还是会客我都假装不在家。”

“真是不够意思啊。你这朋友做得不地道了吧。”

“抱歉。如果知道是你我就出来了。”

把杯子递给两人后,红次郎在江南对面的沙发上落了座。

“你想问什么?我看你和江南君一起来,那应该还是那个冒用我兄长名字的恶作剧信件的事吧。”

“是哦。不过今来的目的略有点不一样。”

岛田顿了顿后,接上一句“其实呢”继续道,

“关于去世的千织小姐,我想听些更深入的详情。”

红次郎把杯子送到嘴边的的手骤然一停。

“关于千织?”

“我接下来要问的问题会很叫人不快喔,阿红。如果你觉得无法原谅的话,那揍我也行。”接着岛田单刀直入地切入了话题。

“千织小姐,该不会是阿红的女儿吧?”

“胡扯。你突然间说什么鬼话呢。”

红次郎立即回答道。但在江南眼里,他的脸瞬间血色尽褪。

“不是吗?”

“当然不是。”

“哼……”

岛田从藤椅上起身,挪到江南旁边的座位。红次郎面色阴沉地抱着胳膊。岛田紧盯着他的脸,继续说:

“我知道这样很失礼,你会发火也是当然的。但是啊阿红,我无论如何都想核实这件事——千织小姐是阿红与和枝小姐生的孩子吧?”

讲道理好歹也是你学长和常年的朋友了这真是毫无恻隐之心啊鹿谷老师(……)所以你面对别人的时候其实还是你的推理游戏比较重要,你对小南的那个重视到底是何解呢我真是有点想不明白……

↑话是这么说但其实还是能理解的,鹿谷老师虽然没什么正义感也不对人发表什么评判,但他心里是有自己的评判的,小南这种总是为其他人着想没有做过什么坏事的好孩子还是会赢得他很多的好感……其实与其说鹿谷老师对朋友都不讲情面,不如说鹿谷老师的行动方式是不替任何事不管是好事坏事做遮掩,你做了你就别怕我说,但我也不会主动告诉你我之外的其他人


「それに、何度でも繰り返すが、兄は決して生きちゃいない。兄は死んだんだ。──私は、あの事件とはまったく無関係だよ」

毅然たる口調で云いながらも、彼の目は、まっすぐに島田の視線を受け止めてはいなかった。膝の上に置いた手が、かすかに震えているのが分った。

「だったら紅さん、もう一つ訊いてみようか」

島田が云った。

「去年の九月十九日──青屋敷が燃える前の日の出来事だ。憶えているかい。日頃めったに酒など飲まない紅さんが、あの夜とつぜん僕に電話してきた。外へ飲みにいかないかってね。二人で何軒か店をはしごして、紅さんはすっかり酔い潰れてしまった。僕にはね、ありゃあ自棄酒にしか見えなかったよ」

「──それが? どうしたって云うんだ」

「酔い潰れた挙句、しまいにあなたは泣きだしてしまった。憶えていないだろう。僕がこの家まで送ってきて、二人ともここのソファで眠ったんだが、そのとき紅さんは泣きながら、譫言みたいにこう繰り返していたんだ。『和枝、許してくれ。私を許してくれ』って、何度もね」

「そ、そんな……」

紅次郎の顔色が目に見えて変わった。島田はさらに続けて、

「あの時は深く考えてもみなかったさ。僕もかなり酔ってたしね。角島であんな事件が起こったと知ったあとも、僕は僕で当時ちょっと厄介事を抱えていたものだから、あの夜の一件を思い出す余裕もなかったんだが、いま改めて考えるに──」

島田は大きく一つ息をついた。

「九月十九日の夜の時点で、紅さんはすでに角島の事件の発生を知っていた。そうだろう?」

「どうして、そんな──」

紅次郎は完全に顔を伏せていた。

「どうして、私に知ることができたって云うんだ」

「犯人に、つまり青司氏に直接、知らされたのさ」

島田は鋭い眼差しで紅次郎を見つめながら、

「和枝さんの死体には左手首がなかった。青司氏が切断したんだ。彼は切り取ったその手首を、紅さん、あなたの許へ送りつけてきたんじゃないのかい。それを受け取ったのが十九日だったろう。スキャンダルを恐れた紅さんは、警察に通報することもできず、ショックを酒でまぎらわすしかなかった」

「私は──私は……」

“而且,不管再怎么重复,我哥也绝无生还的可能。我哥已经死了——我和那起事件完全没有关系!”

虽然红次郎语气坚决,但他的眼睛却没有直视岛田投来的视线,肉眼可见,他放在膝上的手在微微颤抖。

“既然如此,阿红,我可以再问一个问题吗?”

岛田说道。

“去年九月十九日——青公馆着火的前一天,记得吗?平日里几乎不喝酒的阿红,那天突然打电话给我,问我要不要出去喝酒呢。我们两个人辗转几家店,阿红彻底醉倒了。在我看来呢,那纯粹是自暴自弃借酒浇愁呀。”

“——那又怎样?你想说什么?”

“最后喝到烂醉的你哭了起来。你不记得了吧。我把你送到这个家,两人都睡到沙发上的时候,阿红边哭边像说胡话似的重复着一句话。‘和枝,原谅我。请原谅我吧’,反反复复地念着。”

“怎、怎么会……”

红次郎的脸色明显变了。岛田继续说道:

“我当时也没想太多,毕竟我也醉得厉害嘛。而知道角岛发生那样的事件时,我自己也正遇上了些麻烦事,所以没有多余的心力回想那晚的事。但现在重新想来——”

岛田深深地吸了一口气。

“在九月十九日的夜晚,阿红就已经知道角岛事件会发生了,对吧?”

“为什么、怎么会这样……”

红次郎已经完全垂下头去。

“为什么,你会知道我对这件事知情?”

“因为凶手——也就是青司直接告知你了嘛。”

岛田用锐利的目光盯着红次郎说:

“和枝女士的尸体没有左手腕。是青司切断的。切断的左手腕不是被他寄到你这里了吗?收到这个包裹是在十九日吧?阿红因畏惧丑闻暴露,不敢报警,只能用酒精麻痹自己受到的惊吓。”

“我……我……”

我有点好奇鹿谷老师在青公馆事件发生时那个“有点麻烦事”是啥事,哥们不是无业游民还能惹什么麻烦……

但还是蛮喜欢这里很锋利很无情的鹿谷老师……小南在旁边应该听傻了(x)


江南はまだ帰ってきていないらしい。部屋の明りは消えている。

 腕時計で時刻を確認した。午後十時十分。まさか、もう休んでいるということはないはずだが……。

 アパートの入口近くに乗ってきたバイクを駐めておいて、守須恭一は道路を挟んだ向かいにあるコーヒーショップに入った。

 深夜十二時まで営業している店である。普段ならこの時間帯は、近所に下宿する学生たちで混雑しているのだが、春休みの最中のためか、客の数はまばらだった。

 道に面した窓ぎわの席に坐った。

 注文したコーヒーをブラックのまま啜りながら、この一杯で戻ってこなければ帰ろう、と思った。別にどうしても会わなければならないわけではないのだ。あとでまた電話でもすればいい。

(相変わらずあいつ、熱しやすくて冷めやすいたちだから。もういい加減、探偵ごっこにも嫌気がさしてるだろうな)

 煙草をくわえ、守須は考える。

 そもそも江南の好奇心に火を点けたのは、あの〝死者からの手紙〟だった。確かにあれは、あれだけで、彼の気持ちを搔き立てるに充分なものだったろう。時期を同じくして研究会の連中があの島へ行っていると分れば、もうじっとしていられなくなって当然だ。わざわざ別府まで中村紅次郎を訪ねていったり、自分に相談を持ちかけてきたり。けれども普通なら、その辺で熱の冷めてしまうのが江南という男の性格なのだ。ところが……。

 島田潔の顔が頭に浮かぶ。

 単なる物好きではない。かなりの切れ者だと思う。だが、存外に無神経な詮索好きで、みずからそれを良しとしているふうな彼の言動には、どうしても反感を覚えざるをえなかった。

 怪文書に興味を持つのは当たり前だろう。そこから出発して、去年のあの事件を掘り下げてみようと考えるのも、ミステリ好きならば無理もない。しかし……。

江南似乎还没回来。房间的灯关着。

他看了看手表确认时间。晚上十点十分。应该不至于已经休息了吧……

在公寓入口附近停好骑来的摩托车,守须恭一走进马路对面的咖啡店。

是家营业到深夜十二点的店铺。平常这个时间,这里本应坐满附近租住的学生,但现在正值春假,客人稀稀落落的。

他在临街的窗边座位落座。

啜饮着不加糖奶的黑咖啡,守须心想,喝完这杯,他还没回来就离开吧。反正也不是什么非见面不可的事。过后再打电话也行。

(那家伙还是老样子,就那么三分钟热度。他也差不多要厌倦侦探游戏了吧)

守须叼着烟,思考着。

点燃江南好奇心的,是那封“死者来信”。那封信,确实,仅凭那封信已经足以煽动他的情绪。等他得知研究会成员在他收信的同时已经前往那座岛,他会坐立难安实属正常。于是他专程到别府拜访中村红次郎,又找我商量对策。不过,按他的性格,一般来说,那点热情折腾到现在也该消退了。然而……

守须的脑海中浮现岛田洁的面容。

此人绝非单纯多事者,应该说是一个相当精明的人。但其不知分寸的刨根问底作风,以及自我感觉良好的言行,实在令人反感。

对神秘书信感兴趣是人之常情,由此对去年的事件的追根究底,对于推理迷而言亦无可厚非。然而……

平时应该三分钟热度烧完了,但这次竟然还在活蹦乱跳的是怎么回事呢

当然是因为是和喜欢的人在一起调查啊(指

此事在钟表馆事件中亦有记载……


二人の報告を聞いて守須自身が提示した中村青司生存説だったが、現実問題としては青司が生きていることなどあるはずがない。あれはあくまでも、ミステリフリークの探偵ゲームに終止符を打つための、一つの仮説にすぎなかったのである。

 ところが島田は、角島事件の動機として和枝夫人と紅次郎の関係に注目しはじめ、とうとう千織は紅次郎の娘ではないかなどと云いだした。しかもそのことを、当の紅次郎に訊いて確かめてみようなどと……。

 煙が痛いほどに喉にしみた。どうにもやるせない気分で、守須は苦いコーヒーを啜った。

 三十分も経って、そろそろ出ようかと思いはじめた時、江南のアパートの前に車が止まった。赤いファミリアである。降りてきた人影を見て、守須は席を立った。

「江南」

 店から出て声をかけると、江南は「よう」と手を振って、

「やっぱりお前か。どこかで見たバイクだと思ってたんだ。250ccのオフロードに乗ってる奴なんて、うちのアパートにはいないからな」

路肩に駐めてある、ところどころ泥で汚れたバイク──ヤマハXT250──を見やった。

「わざわざ訪ねてきたのか」

「いや、通りがかりだよ」

 と答えて、守須は腕にぶらさげたナップザックを叩いてみせ、それからバイクのリアキャリアにくくりつけてあるキャンバスホルダーを顎で示した。

「今日も国東へ行ってきたんだ。その帰りさ」

「絵の進行状況は?」

「現地まで行くのは明日で終わりかな。完成したら、見にきておくれ」

「やあ、守須君」

 運転席から降りてきた島田が、守須の姿を見て屈託なく笑いかけてきた。守須は思わず声を硬くして、

「こんばんは。今日はどちらへ」

「ああ、ちょっと紅……いや、別府のほうへドライヴにね。うん。江南君とはすっかり気が合ってしまってねえ。今夜はこれから、彼の部屋で酒でも飲もうかと」

 江南に招かれて、島田と守須は部屋に入った。敷きっ放しの布団をばたばたと片づけると、江南は折りたたみ式の小テーブルを出し、酒の用意を始めた。

「守須は? 飲むか」

「いや、いいよ。バイクだから」

 島田は部屋に上がるなり書棚の前に立ち、ぎっしりと並んだ本の背表紙を眺めていた。グラスに氷を入れる江南の手許を見つめながら、守須は訊いた。

虽然守须本人听完两人报告后提出了中村青司或许还活着的观点,但从现实角度来看,青司不可能还活着。说到底那不过是他给推理迷们的侦探游戏画上终止符的一个假说而已。

然而岛田竟然关注起了作为角岛事件动机的和枝夫人与红次郎的关系,甚至说出千织莫非是红次郎女儿之类的话。更甚至还试图直接向红次郎询问确认……

烟呛得他喉咙发痛。怀着无论如何都难以释怀的心情,守须咽下了苦涩的咖啡。

约三十分钟后,正打算离开时,江南公寓前停下一辆红色Familia轿车。看见下车之人的身影,守须从座位上起身。

“江南。”

守须走出店门打招呼,江南“哟”地朝他挥手道:

“果然是你。刚才看到250cc的越野摩托就觉得眼熟。毕竟住这公寓的没人会骑这种大排量。”

他看向停在路肩、沾着零星泥点的摩托车——雅马哈XT250——

“专程来找我的?”

“不,正好顺路而已。”

守须答道,拍了拍挂在手臂上的帆布背包,又用下巴示意绑在摩托车后货架的帆布画具箱。

“今天又去了趟国东半岛。正要返程。”

“画作进度如何?”

“明天再去趟现场就能收尾了吧。完成后请务必来鉴赏一下。”

“哎呀,守须君。”

从驾驶座下来的岛田看见守须,挂着爽朗的笑容招呼道。守须不自觉地绷紧声线:

“晚上好。今天你们去哪儿了?”

“啊,稍微跟阿红……不,算是去别府兜风吧。我和小南真是一见如故意气相投呢。今晚正打算去他家小酌。”

受江南邀请,岛田与守须进入屋内。将胡乱铺着的被褥草草叠起后,江南取出折叠小桌,开始准备酒具。

“守须呢?来一杯吗?”

“不了,我还要骑摩托。”

岛田一进门便站在书架前,端详着密密麻麻排列的书籍背脊。守须凝视着江南往玻璃杯加冰块的动作,开口询问。

大家看好了啊鹿谷老师亲口承认这是去兜风约会(四舍五入)

约会完了直接去人家家登堂入室!!(*这个成语不是这么用的这是望文生义典型误用请注意)

一进门先速度溜书架前面看人家都看什么书真是太好笑了,能不能有点距离感!!象友说感觉看书架这个行为比留宿还隐私我深以为然……


「例の件は? どうなってるんだい」

「ああ」

 江南はいやに浮かない声で答えた。

「昨日はS町まで行ってきたんだ。海辺から角島を見て、あとは怪しげな幽霊譚をいくつか聞き込んできたんだけどな」

「幽霊?」

「島に青司の幽霊が出るとか出ないとかね、ありふれた噂話さ」

「ふうん。それで今日は? ドライヴしてきただけじゃないんだろう」

 江南は困ったように唇を曲げて、

「ああ、実は……」

「結局やっぱり、紅次郎氏のところへ?」

「そうだよ。忠告を聞かなくて悪かった」

 水割りを作る手を止めて、江南は少し項垂れた。守須は短く溜息をつくと、江南の顔を斜めから覗き込むように身を傾けて、

「で、結果は?」

「去年の事件についてはほぼ分ったんだ。紅次郎氏が話してくれた。──島田さん。酒、できましたよ」

「事件の真相が分ったって云うのか」

 守須が驚いて訊き直すと、江南は「ああ」と頷いてグラスの水割りを呷った。

「いったいそれは」

「結局のところね、あの事件は青司が図った無理心中だったんだ」

 そして、江南は話しはじめた。

“那件事呢?怎么样了?”

“啊啊……”

江南语气低落地答道。

“昨天我们去了S町。从海边看了角岛,然后打听到了一些神秘的幽灵怪谈。”

“幽灵?”

“说是岛上出现了青司的幽灵之类的,都是些常见的传闻。”

“嗯。那今天呢?你们不只是开车兜风去了吧。”

江南为难地撇了撇嘴,

“啊,其实……”

“结果还是去了红次郎先生那里?”

“是啊。没有听从你的劝告,真是对不起。”

江南停下调酒的手,微微低下了头。守须短叹一声,侧着身子斜睨着江南的脸,

“那么,结果呢?”

“去年的事件,基本都搞清楚了。红次郎先生告诉了我们——岛田先生。酒,调好了。”

“你说你知道了事件的真相?”

守须惊讶地重复了一遍问题,江南“啊”地点了点头,喝了一口杯中的水割酒。(*注:一种鸡尾酒,稀释威士忌)

“到底发生了什么?”

“结果啊,那其实是青司策划的殉情。”

接着,江南将此事娓娓道来。

所以鹿谷老师前面突然改口其实就是保护小南了,笑,他本人是无所谓继续调查会不会让别人不满的,但是顾及小南对朋友劝谏的在意,就帮小南掩饰一下

这种细心的地方就很好嗑……尤其鹿谷老师本性是个蛮我行我素的人,本来他属于完全不会在意守须这种关系的人说什么让不让,但小南在意嘛,他就会替小南在意(且反应很快!)

唉这登堂入室登堂入室……


「あれは、千織が生まれた年に植えたものなんだ」

 そう云った紅次郎の声は、かすかに震えていた。

「あの藤の木を?」

 島田は首を傾げながら、

「それがどうして」

 云いかけて、彼は「ははあ、そうか」と独りごちた。何のことかよく吞み込めずにいる江南を見て、

「『源氏物語』だよ、江南君」

「『源氏』?」

「うん。──そうなんだろう、紅さん」

 縁側に立った紅次郎に向かって、島田は云った。

“那是千织出生那年种下的。”红次郎的声音微微颤抖着。

“那棵藤树?”岛田歪着头。

“那为什么……”说到一半,他突然自言自语道:“啊,原来如此。”他看向还一头雾水的江南,解释道:

“是《源氏物语》呀,小南。”

“《源氏》?”

“嗯——是这样吧,阿红?”

岛田对站在走廊的红次郎说道。

他真的很会,前面突然停下来让小南开吃别光听也是,这里观察到人家没听明白,都不需要江南说什么就会解释……

今天刚好翻了一下迷宫馆(……)同样是“啊原来如此”回,人家编辑同志宇多山说了啥你压根没听!!

这东西感觉不是双标,双标不可能让人改正沉浸在思维中就注意不到别人这种毛病的因为这是无意识行为,只能说鹿谷老师的潜意识里就是有一部分注意力在底层逻辑上分给小南了…………

应该不会单独re迷宫馆所以把迷宫馆这段放这里做个对比

「ははあ、なるほど」

宇多山は思わず両手で膝を打った。

「〈親指シフト〉か」

と同時に、

「そうか!」

島田が大声を上げた。

「〈親指シフト〉ですよ、島田さん」

宇多山は勢い込んで云った。が、どういうわけか島田はきょとんとした顔で、

「何ですか、それ」

おざなりな感じで質問を返したかと思うと、宇多山の返事を待ちもせず、椅子を蹴って立ち上がった。そして、跳ねるような足取りで電話台のほうへ向かう。どうやら彼は、宇多山と桂子の会話を聞いてあんな声を上げたのではないらしい。

「車だ。あの車のことだ。あの車の……」

島田も宇多山と同じくらい興奮している様子だった。ぼそぼそとそんな独り言を続けながら、電話台の前に坐り込む。何を考えたものか、台の下に重ねて置かれていた電話帳を引っ張り出し、熱心にページを繰りはじめる。

「どうしたんですか、島田さん。電話は切れてるんですよ」

宇多山がかける声に振り向くこともなく、島田は黙々と電話帳を調べつづける。やがて、まさかこの男、気でも狂ふれてしまったのでは? と半ば本気で心配になってきた頃──。

「やっぱりそうだったのか」

呟いて、島田は分厚い冊子を閉じた。

「そうだった……ということは、ふん、つまり……うんうん」

「ちょっと、島田さん」

鮫嶋がテーブルを離れ、島田のそばまで行って呼びかけた。振り返った彼は、またきょとんとした顔で、

「はい? どうしました?」

「宇多山さんと桂子さんの話を聞くべきでしょう。あのダイイング・メッセージの意味が分ったらしいんですよ」

「ええっ。本当ですか」

自分の思考に熱中するあまり、宇多山たちの云うことなどまるで耳に入っていなかったと見える。

「聞かせてください、宇多山さん」

と云って、島田がテーブルに駆け戻ってくると、

「〈親指シフト〉についてはご存じないみたいですね」

宇多山は気を取り直して説明した。

“哈哈,原来如此。”

宇多山不由得用双手拍了拍膝盖。

“是‘拇指移位’啊。”

与此同时,

“原来如此!”

岛田大声喊道。

“是‘拇指移位’啊,岛田先生。”

宇多山兴奋地说道。然而,不知为何,岛田却一脸茫然,

“那是什么?”

他敷衍地回问了一句,还没等宇多山回答,就踢开椅子站了起来。然后,他迈着轻快的步伐朝电话台走去。看来,他并不是因为听到了宇多山和桂子的对话才那样喊的。

“是车。是那辆车。那辆车……”

岛田似乎和宇多山一样兴奋。他一边喃喃自语,一边在电话台前坐下。不知想到了什么,他拉出叠放在台子下面的电话簿,开始认真地翻页。

“怎么了,岛田先生?电话线已经断了。”

宇多山的声音传来,但岛田头也不回,继续默默地翻查电话簿。不久,宇多山甚至开始半认真地担心,难道这个男人真的疯了吗?就在这个时候——

“果然是这样啊。”

岛田喃喃自语,合上了厚厚的电话簿。

“是这样……也就是说,嗯,原来如此……嗯嗯。”

“喂,岛田先生。”

鲛岛离开桌子,走到岛田身边叫他。岛田回过头来,又是一脸茫然,

“啊?怎么了?”

“你应该听听宇多山先生和桂子小姐的话。他们好像已经明白那个临终留言的意思了。”

“诶?真的吗?”

看来他太过专注于自己的思考,完全没听到宇多山他们的话。

“请告诉我吧,宇多山先生。”

说着,岛田跑回桌子旁,

“看来您不知道‘拇指移位’的事情啊。”

宇多山重新振作精神,开始解释。

和前面做个对比……没有小南在场的时候,鹿谷老师是典型的陷入思考模式以后会屏蔽外界所有信号的人,外面其他人什么反应有什么信息都不过他的脑子,因为脑子在运算别的东西,这是鹿谷的常态

倒不如说小南在的时候反而是异常的

十角馆里有两个地方很特殊,一个是和小南第一次见面在咖啡馆里的时候,鹿谷老师滔滔不绝讲案情,中间突然停下来让小南先吃不要光听,第二个就是前面这里,思考着的时候目光扫到表情茫然的小南立刻给出了解释

我说“异常”是因为这都不是经常说的那种“双标”,双标是有意识的行为,可以控制的行为,比如平时你会选A但在面对什么人时会选B,这叫双标,但是“选”这个动作本身是你可以用意识控制的

但人是没有办法控制自己无意识的行为和思维习惯的

那两个地方很异常的点就在于,鹿谷老师肯定是没有办法控制“陷入思考/陷入兴奋状态以后就会沉浸在自己的思维世界里对外界的感知暂时屏蔽”这种无意识行为——因为本来他的思考和注意都在他正在思考的谜题上了,不可能有意识地控制自己去做什么

但偏偏两次,小南的状态都被他很好地捕捉到了,在他很兴奋的状态下,大脑思维极度活跃调动了他高度注意力的状态下,小南细微的状态依然被捕捉到了,并且对小南的注意甚至打断了他高度集中的思维活动

我只能认为,鹿谷老师潜意识里,有一部分注意力天然就是落在小南身上的,属于本能反应,不需要他有意识去控制;并且小南的状态重要的级别大于解谜游戏,因此察觉到小南有需要的时候,这个“觉察”甚至有中断他的解谜思维活动的权限

只有真的把对方的存在纳入自己世界的一部分了才会有这样的反应吧……和小南的“联系”和“注意”是鹿谷自己时时刻刻运行的底层程序,除非是在潜意识里就很重视对方把对方放在了自己世界的“里侧”,不然我不知道怎么才能有这样级别的觉察……


有暗黑馆相关泄底注意

「そうだよ。あの日──九月十九日の午後、私は確かに、島田、お前の云うとおり、兄から送られてきた小包みを受け取った。中には血まみれの左手が、ビニール袋に密封されて入っていた。その手の、薬指に嵌まっていた指輪に見憶えがあった。私はすぐに事態を了解した。

私は青屋敷に電話をかけた。待ちかねていたとばかりに兄が出たよ。泣き声とも笑い声ともつかぬ声で、彼はこんなふうに云った。和枝は永遠に自分のものだ。北村夫婦も吉川も死んでもらうことにした。二人の旅立ちへのはなむけだ……とね。

完全に狂っている、としか思えなかった。私が何を云っても耳を貸さず、自分たちはいよいよ新たな段階をめざすだの、大いなる闇の祝福がどうだのこうだの、送ったプレゼントは大切に扱えだの、わけの分らないことをひとしきりまくしたててね、一方的に電話を切ってしまった。

兄はだから、決して生きちゃあいない。物理的にいくらその可能性があったとしても、心理的には絶対にありえない。彼はね、義姉を殺したから死んだんじゃない。自分がこれ以上、今のままの状態で生きてはいられないから、彼女を一緒に連れていったんだ」

“是啊。那天——九月十九日的下午,我确实,岛田,就像你说的,收到了哥哥寄来的包裹。里面装着一只血淋淋的左手,密封在塑料袋里。那只手的无名指上戴着的戒指,我有印象。我立刻明白了事情的严重性。”

“我打电话到青公馆。哥哥像是等不及似的接了电话。他用一种分不清是哭声还是笑声的声音,说了这样的话,和枝永远是他的。北村夫妇和吉川也都得死。这是为他们启程的饯别礼……之类的。”

“我只能认为他完全疯了。不管我说什么,他都不听,自顾自地说着他们即将迈向新的阶段、伟大的黑暗祝福如何如何、送来的礼物要好好保管之类的莫名其妙的话,然后单方面挂断了电话。”

“所以,哥哥绝对不可能还活着。即使物理上存在这种可能性,心理上也绝对不可能。他不是因为杀了嫂子而死的。而是因为他无法再以现在的状态继续活下去,所以带她一起走了。”

青司绝对是个天才,但青司的天才也的确都用来献祭给……了

青公馆事件确实是殉情啊,就是殉的是谁祭的是谁,恐怕只有青司自己(或许还有暗黑馆后的岛江两位)知道了………


「島田さんもその件が引っかかってるみたいだけどな、死体が見つからない以上、やはり海に落ちて潮に流されるかどうかしたんだろ」

そう答えて江南は、壁に凭もたれて坐った島田のほうを横目で窺った。二人の会話を聞いてか聞かずか、島田はグラスを片手に、書棚から抜き出した本を読んでいる。

「とにかく──」

アルコールがまわって火ほ照てってきた頰を、江南は両手で軽く叩いた。

「探偵の真似事はもうおしまいだ。来週の火曜に連中が帰ってきたら、怪文書の仕掛け人が誰なのかも分るんじゃないかな」

“岛田先生似乎也对那件事耿耿于怀,但既然尸体没找到,估计还是掉进海里被潮水冲走了吧。”

江南这样答道,说着余光瞥了一眼靠在墙边坐着的岛田。不知有没有听到两人的对话,岛田正一手拿着酒杯,一边读着从书架上抽出的书。

“总之——”

酒精上头,脸颊发烫,江南用双手轻轻拍了拍脸。

“侦探游戏到此结束。下周二他们回来的时候,大概就能知道是谁制造的神秘信件了吧。”

有人都开始抽人家藏书看了!!人家小南同意了吗你就()唉虽然小南应该一万个愿意……

不知道小南有没有在书上做笔记的习惯ww有的话岂不是内心世界被鹿谷老师看了个全

一手拿着酒杯靠墙上看人家的藏书这种画面不知为何还有一种温馨感……

小南酒量不怎么行啊好上脸啊笑!!醉了的小南拍拍脸有点可爱

以及,这个时候的小南才21岁啊,才刚过饮酒年龄线啊,鹿谷老师你……


そろそろ午後一時になろうかという頃、ようやく江南と島田が姿を現わした。室内を見渡して守須の姿を認めると、まっすぐに駆け寄ってくる。

「どうなんだ、島の状況は」

江南が勢い込んで訊いた。守須は静かに首を振り、

「まだ詳しいことは分らない。さっき家族の人たちが、遺体の確認に向こうへ渡ったところだよ」

「本当に全員死亡なのか」

「うん。十角館は全焼。全員が、焼け跡から死体で発見されたらしい」

江南はがくりと肩を落として、しばしその場に佇んだ。

「放火なのか。それとも何か事故があって?」

「それはまだ、何とも」

島田潔は窓に寄りかかって、ブラインドの隙間から外を眺めていた。江南は守須の横に椅子を持ってきて坐り、

「例の手紙の件は話したのか」

「いや。まだ云ってない。話すつもりで現物を持ってきてはいるけど」

「そうか」

二人が苦々しく顔を見合わせた時、

「やられたな」

窓の外に目をやったまま、島田が呟いた。「えっ」と二人が振り向くと、彼は重々しい声で、

「これはもちろん、事故なんかじゃないさ。殺人だよ。復讐なんだ」

会議室にいる何人かの視線が、三人のほうに突き刺さった。島田は慌てて声を囁きに変え、

「ここじゃあめったな話もできないな。外へ出ないかい、二人とも」

守須と江南は黙って頷き、そろりと椅子から立ち上がった。

スチール製の重い扉を開け、廊下に出ようとしたところで、背後からふと、その付近に集まっていた男たちの話し声が聞こえてきた。

「……死体のいくつかは、どうも他殺体らしいですな」

快到下午一点的时候,江南和岛田终于现身了。他们环视室内,看到守须的身影后,径直跑了过来。

“岛上的情况怎么样了?”

江南急切地问道。守须轻轻地摇了摇头,

“详细情况还不清楚。刚才家属们已经过去那边辨认遗体了。”

“真的无人生还吗?”

“嗯。十角馆完全烧毁了。所有人的尸体似乎都在废墟中被发现了。”

江南的肩膀一下子垮了下来,他在原地呆立了片刻。

“是纵火吗?还是发生了什么事故?”

“这个……还不清楚。”

岛田洁靠在窗边,从百叶窗的缝隙中向外眺望。江南搬了把椅子坐在守须旁边,

“那封信的事你说了吗?”

“没有。还没说。虽然我打算说,也把实物带来了。”

“是吗。”

就在两人苦涩地对上视线时,

“被摆了一道啊。”

岛田望着窗外,低声说道。“诶?”两人转过头来,只听他沉重地说道:

“这当然不是事故。是杀人。是复仇。”

会议室里几道目光刺向了三人。岛田慌忙将声音压低到耳语音量,

“这里可不能随便说话啊。你们两位,要一起出去吗?”

守须和江南沉默着点点头,缓缓从椅子上站了起来。

他们打开沉重的钢制门,正要走出走廊时,背后突然传来了聚集在附近的男人们的谈话声。

“……有几具尸体,似乎是他杀。”

鹿谷老师……谓我不慈不仁不祥言……

小南实在是太单纯善良好孩子了……也注定了他会为这些过量的死亡而备受折磨……


三人は海岸に出た。

防波堤から降りて、水ぎわに置かれたテトラポッドの上に並んで腰を下ろす。

彼らの心中とは裏腹に、眼前に広がる海原は、さんさんと降る陽光の下、忌々しく思えるほどに穏やかであった。角島の姿は、ちょうどJ崎の陰になって見えない。

「あいつらがみんな、死んだのか」

江南は膝を抱えた腕を震わせた。

「僕は莫迦だ」

「江南君」

と、島田が顔を向けた。江南はゆっくりと何度も首を左右に振りながら、

「あれだけあっちこっち嗅ぎまわっておいて、結局は何の役にも立たなかった。三日前にはここの港にまで来てたっていうのに……せめて島の連中に一言、注意しろと知らせてやってたら」

「仕方ないさ」

島田は瘦せた頰をさすりながら、己に云い聞かせるように云った。

「あんな手紙を真に受けて、僕らみたいに奔走する人間も珍しいんだよ。警察にでも知らせてごらん、こんな悪戯をいちいち気にするなって、まず一蹴されてしまう」

「それはそうでしょうけど」

「僕にしてみても、青司が生きている、島の連中が危ない、なんて大真面目な顔で云っていたが、しょせんはそこまでのことさ。彼らが殺されるに違いないと確信するに足る、決定的な証拠でも出てきたのならともかくね、単なる推測だけで、海を渡って島まで行けっていうのは無体な話だろう」

「島田さん」

守須が口を挟んだ。

「連中が皆殺しにされたのだとすれば──そうなると、やはり中村青司が生きていて、ということも」

「さて、そいつはどうだか」

島田は言葉を濁した。

「それじゃあ、犯人は誰だと」

「さあて」

「じゃ、島田さん、あの青司名義の手紙についてはどう思います。あれが島の事件に関係してるのかどうか」

と、江南が訊いた。島田は苦い顔で、

「今となっては、関係ありと考えるしかないだろう」

「同じ犯人による工作だと?」

「そう思うね」

「あれは殺人の予告だったってことですか」

「予告というのとはちょっと違うな。それにしては、彼らの角島行きとすれちがいで届いているあたり、間が抜けてるだろう。僕は別の目的があったんだと思うが」

「と云うと?」

「江南君。最初に君と会った日、君はあの手紙を分析して、確か三つの意味を導き出したっけね。憶えてるかい」

「ええ。──告発。脅迫。昨年の角島事件を再考しろっていう示唆」

「そうだ」

島田は物憂げな視線を海に投げた。

三人来到了海岸边。

从防波堤上下来,他们在水边摆放的消波块上并排坐下。

与他们内心的波澜相反,眼前开阔的海面在灿烂的阳光下平静得令人恼火。角岛的身影正好被J崎藏在了阴影中。

“那些家伙,大家都死了吗……”

江南抱着膝盖的手臂颤抖着。

“我真是个傻瓜。”

“小南。”

岛田转过头来。江南缓缓地左右摇了摇头,

“跑来跑去四处打探了那么多,结果根本什么帮助也没有。明明三天前还来了这个港口……至少通知岛上的人一声,让他们小心点就好了。”

“没办法的啊。”

岛田一边摸着自己消瘦的脸颊,一边像是说给自己听一般说道。

“像我们一样把那封信当真,四处奔走的家伙也很少见的。就算告诉了警察,他们也会说别管这种恶作剧,直接打发我们走。”

“虽然是这样没错……”

“在我看来,尽管我也一脸认真地说过青司还活着,岛上的人有危险,但说到底,也就仅此而已了。除非有确凿的证据证明他们一定会被杀,否则仅仅凭个推测就让我们渡海去岛上,也不现实吧。”

“岛田先生。”

守须插话道。

“如果那些人全都被杀了——那也就意味着,中村青司还活着吧。”

“那么,那家伙怎么样了呢。”

岛田含糊其辞。

“那犯人,究竟是谁呢?”

“谁知道呢。”

“那,岛田先生,您怎么看那封以青司名义写的信?它和岛上的事件会有关联吗?”

江南问道。岛田露出一脸苦相,

“事到如今,也只能认为有关系了吧。”

“是同一个犯人搞的鬼?”

“我是这么想的。”

“那是所谓的杀人预告吗?”

“和预告有点不同吧。如果是预告的话,他们去角岛的时候信正好送到,也太巧合了。我觉得是——另有目的。”

“怎么说?”

“小南,我们第一次见面那天,你分析了那封信,得出了三个含义。还记得吗?”

“嗯——告发、威胁、暗示我们去重新思考去年的角岛事件。”

“没错。”

岛田将忧郁的目光投向大海。

小南拉满的负罪感和鹿谷老师轻描淡写完全不在乎他人的生死的语气(仕方ないさ)实在是强烈对比……

另外鹿谷老师明明二哥在当警察但对警察的不信任真是贯穿馆系列始终了,以至于看完馆去看火村老师那边的时候我对“你们这边出了事故居然第一个会想到报警”感到震惊震惊and震惊,我的世界观也被010扭曲了!(……


三人はそのまましばらく、俯きがちに海を眺めていた。

「──確かにね」

 やがて守須が呟いた。

「連中を、よりによってあの島で皆殺しにしようなんていう動機は、他にはどうしたって思い浮かばない。いちばん疑わしいのは紅次郎氏ですね。でも島田さん、それはあくまでも憶測の域を出ないことで」

「そうだよ、守須君」

 応えて、島田は自嘲気味に唇を歪めた。

「単なる僕の憶測さ。証拠なんて一つもない。そしてね、僕は証拠を探す気もない。このことを積極的に警察へ知らせるつもりもない」

 J崎の陰から二隻の船が姿を現わすのが見えた。「おや」と云って、島田は腰を浮かせた。

「警察の船じゃないか。こっちへ帰ってくるな。──戻ろうか」

三人就这样低着头,默默地望着海面。

“——确实如此啊。”

终于,守须低声开口。

“我无论如何也想不出,还能有什么动机,能让人在那个岛上将那些人全部杀死。最可疑的确实是红次郎先生。但是,岛田先生,这终究只是猜测而已。”

“没错,守须君。”

岛田答道,自嘲般撇了撇嘴。

“这单纯只是我的臆测而已。证据是一条都没有的。而且,我也没有打算去寻找证据。更不打算主动把这件事告诉警察。”

从J崎的阴影中,两艘船逐渐显现出了身影。“哎呀,”岛田说着,直起身来。

“那不是警察的船吗?他们好像要回来了——我们回吧。”

「従ってここで、昨年の角島事件は急遽、その解釈の変更を余儀なくされることになったわけです。すなわち、中村青司の死は実は焼身自殺で、事件全体は彼自身が企てた一種の無理心中だったのではないか、と。それからまた──」

 警部は江南と守須に意味ありげな目配せをして、

「これを裏付けるような新事実が、ある筋から出てきてもいるのでね」

 島田潔が話したのか──と、守須は思った。

 いや、しかし彼は、自分の知った事実や自分の考えを警察に知らせるつもりはないと明言していた。何故かしら、その言葉は信じられる気がする。たとえ彼の実の兄が警察関係者であっても、だ。とすると──。

(もしかして、中村紅次郎の口から真相が伝えられた?)

「ま、それはともかくとしてですな」

 島田警部はざっと一同の顔を見渡した。

「この中で、彼ら六人が角島へ行くのを知っていた方はどのくらいおられますか」

 守須と江南の二人が手を挙げた。

“因此,对去年的角岛事件,我们不得不紧急改变解释。也就是说,中村青司的死其实是自焚,而整个事件可能是他自己策划的一种强迫性集体自杀。此外——”

警部意味深长地向江南和守须使了个眼色,

“还有一些渠道出现的新证据,也似乎证实了这一点。”

守须心想,难道是岛田洁说的?

不,但他明确表示过,不打算将自己知道的事实和想法告诉警察。不知为何,他觉得这句话可信。即使他的亲哥哥是警方相关人员。那么——

(难道是中村红次郎透露了真相?)

“嗯,暂且不论这个。”

岛田警部扫视了一圈在场的人。

“你们当中,有多少人知道他们六人去角岛的事?”

守须和江南两人举起了手。

鹿谷老师在观察者这个位置上其实还挺有自己的原则的……

我也会想,这个原则究竟大致上包括什么呢?

没有证据的事情只能作为推测、虚构、“梦幻”,而不能把这些推测和虚构引向“现实”,应该是其中比较重要的一则

我看010是买椟还珠式阅读,鹿谷老师对这些实在事件又何尝不是……只要足够梦幻和诡异,又有什么必要在乎其真实与可靠性


「これはほんのさわりだけですが。本格的に調べるのはまだまだこれからで」

「あのう、差し支えのない範囲でそれ、教えてもらえませんか」

 と、江南が申し出た。

「何が起こってみんなが死んでしまったのか、少しでも知りたいんです」

 警部は弟のほうにちらりと目をやってから、軽く口許を引き締め、

「どうせあとで、奴に根掘り葉掘り訊かれるんですからな、この程度のことはまあ、ここで話しても構わんでしょう」

「お願いします」

“这只是初步的内容,正式的调查还需要很长时间。”

“那个……如果可以的话,能告诉我们一些能说的部分吗?”

江南请求道。

“我们想知道到底发生了什么,为什么大家会遇难,哪怕只是一点点信息也好。”

警部瞥了一眼弟弟,轻轻抿了抿嘴,

“反正这家伙之后也会刨根问底的,这种程度的信息,在这里说说也无妨吧。”

“拜托您了。”

小南,一位责任心很高很真诚的男大……

这应该算是见家里人了吧?哥听到小南的请求瞥了眼弟有点莫名好笑,其实这个面子是卖给弟弟了是吧……

但我有时候又会觉得其实鹿谷老师应该是知道自己往那一站就会有效果才往那一站

那么十角馆先到这里!其实我还蛮喜欢十角馆的结尾,一切尽在不言中的感觉……

而且鹿谷老师到最后也没告诉小南真相,这究竟是鹿谷门实的温柔还是残忍呢

#馆系列(5)#岛江(10)#自译(4)

文章作者:古川政良

文章链接:http://localhost:8080/2025/1744425876385

版权声明:本博客所有文章除特别声明外,均采用CC BY-NC-SA 4.0 许可协议,转载请注明出处!


评论